2014 Fiscal Year Annual Research Report
温度可変2次元複屈折イメージングシステムの開発と物性評価法の確立
Project/Area Number |
25600133
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
真中 浩貴 鹿児島大学, 理工学研究科, 助教 (80359984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 陽子 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20456643)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 複屈折 / 構造相転移 / 磁気相転移 / イメージング技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
試料温度と伴に変化する複屈折の情報を2次元イメージング画像として可視化し, 偏光顕微鏡では不可能であった位相差や主軸の回転角度を定量評価できる測定システムを開発する。その結果, 薄膜やバルク試料を問わずデバイス材料の汎用的な物性評価装置として活用することを目標とした。 昨年度は一般には複屈折がでないと言われている小さな位相差の試料を測定した際, 光学窓の影響によるニセモノの複屈折が無視できないことが分かった。そこでイメージング装置の機能をフルに活かして, 試料がある部分と, 試料が無い部分の複屈折を同時に測定して, そのベクトル差分をとることによって, 試料本質の複屈折を得ることに成功した。 今年度は大きな位相差を示す試料について, 測定手法の開発を行った。通常, 複屈折の測定限界は光源の半波長といわれており, それ以上の大きな位相差の定量評価はできない問題があった。そこで3種類の波長の光源を用いて, 複屈折を同時に測定することによって, この測定限界を超えることに成功した。位相差が大きい分, 光学窓の影響は無視できることも分かった。 これらの研究より, これまではレーザ光を用いた1点測定であったため, 試料の最適箇所での測定かどうか分からない問題があった。しかし本研究によって, イメージング画像を連続的に撮影し, 測定後に試料の良質なエリアを抽出し, その部分だけを解析することができる, 新しい実験手法を確立した。
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