2013 Fiscal Year Research-status Report
射出方向・エネルギー・エネルギー広がり可変の高輝度X線・ガンマ線ビーム発生法
Project/Area Number |
25600139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
紀井 俊輝 京都大学, エネルギー理工学研究所, 准教授 (30314280)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ガンマ線源 / ビーム技術 |
Research Abstract |
レーザー逆コンプトン散乱X線・ガンマ線は、準単色でエネルギー可変の高輝度ガンマ線が得られることから、基礎物理学・非破壊検査・医療応用をはじめとして幅広い領域で応用研究が進みつつある。 本研究では研究代表者の考案した電子ビーム偏向装置と非球面ミラーを用いるレーザー光学システムを組み合わせることで、レーザー逆コンプトン散乱X線・ガンマ線のスキャニング(射出方向の制御)や、エネルギー・エネルギー広がりの制御を容易に実現することを目標としている。 平成25年度には、非球面ミラーの設計を行い光学レンズシミュレーションプログラムを用いて設計結果の評価を行った。また、電子ビーム軌道の制御についての基本設計を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
レーザーを用いた試験用の回転楕円体鏡の設計は完了したが、製作を行うことができなかった。 打ち合わせにより、特殊な鏡のパラメータであっても製造できる可能性が高いとの判断が下されていたが、製作に当たりメーカー加工機の仕様を詳細に調査したところ、当初計画していた鏡の曲率が切削・研磨不可能であることが判明し、パラメータを変更し設計をやりなおした。 その結果、回転楕円体鏡の平成25年度内での納入ができなくなった。しかし、計画の遅れを最小にとどめるため、曲率は最適化されていないが流用可能な既製品の鏡を購入することで対応を行った。これにより、研究の遅れはごくわずかなものにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
あらたに設計をやり直した非球面鏡は製作可能であることが確定したので、実際に製作し光学系の試験を実施する。 また、電子ビームの制御に関してはより詳細なシミュレーションによる現実的なビームパラメータの探索を実施し、レーザーコンプトン散乱ガンマ線に射出方向可変性を付与するための基盤技術の確立を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費として非球面鏡の購入を計画していたが、製造機械の仕様により設計をやり直したため、当該年度内の納入ができなくなったため、次年度使用額が生じた。 遅れていた非球面鏡は平成26年度に製作を行う。
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