2013 Fiscal Year Research-status Report
誘起電荷電気浸透現象を利用した高機能マイクロ流路の最適設計法の開発
Project/Area Number |
25600158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
泉井 一浩 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90314228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西脇 眞二 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10346041)
山田 崇恭 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30598222)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 最適設計 / マイクロ流体デバイス / 誘起電化電気浸透現象 / トポロジー最適化 |
Research Abstract |
誘起電荷電気浸透現象(Induced-charge electrophoresis, 以下ICEO)とは,流体中に配置された誘電体の誘電分極によって形成される電気二重層による電場と,流体中のイオンの相互作用により生じる流れである.この現象を利用すれば,電気分解等の直流電源の持つ問題点を本質的に排除し,低電圧で比較的速い流れを得ること可能となる. 本研究では,今までにはない高い機能を持つマイクロスケールの流体装置の創成設計を目的として,ICEO効果に対するマルチフィジクス・トポロジー最適化法の開発を行う.このような方法の開発されば,外部から与える電場のみで,流れ場を自由自在に制御可能な高機能マイクロ流路デバイスの創成設計が可能となる. 本年度の研究では,レベルセット法による形状表現と有限要素法に基づく電場及び粘性流れ場の解析法を整備し.レベルセット関数の正負により,流体領域と誘電体領域を識別し,各物理場を解く方法を開発した.設計領域は有限要素により分割され,その節点においてレベルセット関数を定義される.電場および流れ場は有限要素法により解析するため同一の要素を用いることで,それらの相互作用さらには,設計感度を容易に計算することが可能となる.次に,ICEOを考慮可能な電場解析と流体場解析法の統合化による連成解析法の開発を行った.構築した有限要素モデルに基づいてICEOを考慮可能なマルチフィジクス連成解析手法の開発を行った. さらに,目的汎関数のレベルセット関数に対する汎関数微分を導出し,その計算手法の懸賞を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析環境の構築と感度解析法の検討まで進んでいるため
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Strategy for Future Research Activity |
現在開発中の感度解析法の検討をさらにすすめ,簡単な例題に対する最適化法の構築を進める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
感度解析法の開発に時間をさく必要があることが判明したため,計算機購入を先送りした. 感度解析法を確立した後,ワークステーションを購入し,数値計算と最適化法の実装を詳細に進める予定である.
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Research Products
(1 results)