2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25610023
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石毛 和弘 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90272020)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 凸性 / 放物型方程式 / ミンコフスキー和 |
Outline of Annual Research Achievements |
放物型方程式の解の放物型凸性について研究を行い、昨年度に研究を行った領域のミンコフスキー和と解との関係の研究について詳細を詰め、それを応用した。例えば、解の各点における関係だけではなく、ミンコフスキー和と解の積分量の関係を得た。さらに、領域を回転させたものと、元の領域のミンコフスキー和を考え、その操作を繰り返すことにより、ある種の再配置理論を構築することができることを明らかにした。この再配置理論では、解の各等高面を、面積は増大するものの、その平均幅と呼ばれる量が保存されるような球に再配置し、新たな関数を構成する。その応用として、強い消散項をもつ熱方程式が消滅領域をもつかどうかという問い対して、既存の結果より良い結果を得ることができた。また、これらの解析手法は、時間変数を固定した空間変数のみの解の凸性の研究にも応用可能であることがわかり、既存の研究成果と比べて、方程式系を含めたより多くの放物型方程式の解の、空間変数に関する凸性を得ることができる期待できるようになった。 また、イタリア、日本両国の偏微分方程式の解の形状研究を行っている研究者を招聘し、国際研究集会「4th Italian-Japanese workshop on geometric properties for parabolic and elliptic PDE's」を平成27年5月25日から29日までイタリア Palinuro にて開催し、形状解析の情報交換および研究討論を行った。
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Research Products
(5 results)