2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25610112
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
川村 広和 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50586047)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | フランシウム / ルビジウム / 表面電離 / 熱的表面中性化 / 磁気光学トラップ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題はフランシウムをはじめとする放射性元素・放射性同位体を，レーザー光の干渉によって作るいわゆる光格子に捉えることを目標としたものである．これの達成により，原子の電気双極子モーメントの探索や，不安定核の放射性崩壊の精密観測を可能とすることが期待される．
原子を光格子に捉えるためには，一般に予備冷却が必要であり，本研究課題ではそのために磁気光学トラップを採用することとした．磁気光学トラップ，光格子トラップ，いずれについても原子が十分な個数あることが重要であるため，原子個数を増大させるための基礎開発を行った．
第一に，放射性元素フランシウムのイオンを生成する表面電離型イオン源の新規開発を行った．イオン引出電場を綿密にシミュレーションすることで，従来型イオン源よりも収量を大幅に向上できる設計を見出した．製作した実機の動作試験・性能評価を行ったところ，概ね良好な結果を得ている．次に，イオンを中性原子に変換する熱的表面中性化過程の詳細な評価を行った．これの実験的研究は前例が限られており，本研究課題によって初めて，中性化標的から放出されるイオンと中性原子の比率を具体的に測定することを達成した．さらに，磁気光学トラップ自身のトラップ能力を向上させるべく，安定同位体のルビジウムを使った開発を行い，従来を上回るトラップ個数を達成した．
これらの基礎開発に基づき，フランシウムの磁気光学トラップを達成し，順次，光格子に移る予定である．
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