2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25610125
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木村 康之 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00225070)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | コロイド / 楕円体粒子 / 配向秩序 / 液晶コロイド / コロイド構造体 / 光ピンセット |
Outline of Annual Research Achievements |
種々の軸比を持った楕円体粒子の高濃度分散系における充填構造を顕微鏡を用いて観察し、その画像をもとに並進秩序および方向秩序の定量的解析を行った。 軸比が小さい粒子の場合(2:1)には2次元的な並進秩序は見られないが、重心位置の動径分布関数に明確なピークが出現し、対応する距離から近距離では粒子が1軸にひずんだ六方格子の空間秩序を維持していることがわかった。一方、軸比が大きい粒子の場合(8:1)には、動径分布関数は明確なピークを持たないが、配向秩序が成長し、かつ長距離となり、大きな配向ドメインが出現することがわかった。このような配向秩序の出現が、1軸的な並進の自由度を増加させ、その結果、動径分布関数がピークを示さないようになったと考えられる。本研究により、軸比の変化に伴い、結晶、ランダム配列、液晶構造間の構造変化を明らかにすることに成功した。 一方、配向秩序を有するネマチック液晶中に球状粒子を分散させ、分子のように複数の結合ボンドを持つコロイド分子(ネマチックコロイド)系を実現し、新規空間構造の作成を行った。具体的にはこれらコロイド分子を光ピンセットを用いて操作し、複雑な構造体を実現した。ことに通常のコロイド粒子系では実現されない、樹状や斜交格子などの形状異方性を有する充填率の低いコロイド構造体の作成に成功した。
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Research Products
(10 results)