2014 Fiscal Year Annual Research Report
無機イオン性化合物の粒子形態制御による新機能の開拓
Project/Area Number |
25620038
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内田 さやか 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (10361510)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 複合材料・物性 / 自己組織化 |
Outline of Annual Research Achievements |
固体材料の機能性は、その組成や結晶構造のみならず、粒子形態にも大きく依存する。有機材料や有機添加剤を用いて合成された無機材料は、官能基の間に働く様々な相互作用(水素結合やパπ-π相互作用など)の活用により、熱力学的に安定な等方性粒子(球や立方体)のみならず、異方性粒子や高指数面が露出した多面体粒子としても得られる。一方、無機材料のなかでも無機イオン性化合物は、等方的かつ長距離に働くクーロン相互作用により構築されるため、粒子形態の制御が特に困難である。本研究では、無機イオン性化合物の粒子形態を制御する手法を提案し、粒子形態に立脚した新機能の開拓を行う。平成26年度は、合成溶液中のアニオン源とカチオン源の比を系統的に変化させることにより、これまでに報告されていた球状粒子と菱型十二面体粒子に加え、準安定相である立方体粒子の合成に成功した。立方体粒子はアニオン欠損サイトを有し、そこには水分子が吸着している。この水分子の特性により、高いプロトン伝導度が得られた。
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