2014 Fiscal Year Annual Research Report
多重縮環ポリアセン-メタロセン・ハイブリッドπ共役系分子の合成
Project/Area Number |
25620051
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 保 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30163273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 正道 北海道大学, 触媒化学研究センター, 准教授 (70301231)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アセン / メタロセン / 閉環メタセシス / 縮環 / フェロセン / インデニル / フルオレニル |
Outline of Annual Research Achievements |
直鎖状にベンゼノイド芳香環が多重縮環した拡張π共役系分子であるアセン類と、遷移金属芳香族錯体であるメタロセンとのハイブリッド化合物の合成を検討した。母核となるメタロセン部位には、取り扱いの容易さを考慮してフェロセンを選択し、「フェロセンの配位圏内でのアセン骨格の構築」に関して検討を行った。 フェロセンの同一シクロペンタジエニル基上の隣接する位置に2つのアリル基を導入した化合物を合成し、第二世代グラブス触媒存在下、ジクロロメタンあるいはベンゼン中で反応させると、閉環メタセシス反応が速やかに進行しジヒドロインデニル骨格を有するフェロセンがほぼ定量的に得られる。また、同様の反応を「ジアリルインデニル基」を有するフェロセン類に適用すると、3つの環が縮環した「ジヒドロフルオレニル基」を有するフェロセンが高収率で得られる。これらのフェロセン生成物において新たに生じた6員環を酸化的に脱水素すると芳香化され、多重縮環メタロセンが得られることを見出した。また、類似の反応をアリル基とビニルアミノ基を有するフェロセン類に適用すると、ジヒドロピリジンとフェロセンが縮環した化合物を得ることができ、それを芳香化すれば「ピリジン縮環フェロセン」が高収率で得られる。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Phosphine-Olefin Ligands Based on a Planar-Chiral (π-Arene)chromium Scaffold: Design, Synthesis, and Application in Asymmetric Catalysis2014
Author(s)
Ogasawara, M.; Tseng, Y.-Y.; Arae, S.; Morita, T.; Nakaya, T.; Wu, W.-Y.; Takahashi, T.; Kamikawa, K.
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Journal Title
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 136
Pages: 9377-9384
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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