2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25620107
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 哲男 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (20183030)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 超音波 / 粒子 / 金薄層 |
Research Abstract |
本研究では、超音波定在波への粒子トラップ位置の密度依存性から粒子表面反応の高感度検出を目指している。本年度はデバイス、粒子の基本特性に関して検討を行った。 今年度の実績は以下のように要約できる。 1.本研究目的を達成するためには音響放射力-重力複合場内で安定的に粒子の浮揚位置を測定するためのデバイスを作製した。これを用いて、予定通り超音波定在波の節付近に粒子をトラップできることを確認した。超音波流による若干の影響はあるものの比較的安定にトラップできるデバイスであり、粒子表面反応に伴う位置変化を追跡するのに十分である。 2.密度が異なる粒子を作製することを考えたが、ポリマー粒子表面の直接的なコーティングには技術的なノウハウが必要であることが判明したため、市販品で入手可能なものを探索した。その結果、アクリル樹脂に金メッキを施したものを入手することができた。今回入手したものは、メッキのない樹脂粒子と50nmの金メッキ層を持つ粒子である。いずれも直径は10µmである。 3.2の粒子の超音波定在波内での挙動を追跡し、本研究の目的を達成するだけの浮揚位置/密度比が得られる化を種々の超音波圧化で計測した。今回の試料は、メッキ前の粒子の比重が1.33、金メッキを施したものの比重が1.91である。アクリル系樹脂であるため圧縮率が不明であるため、定量的な議論は困難であるが、両者間で十分大きな浮揚位置の違いが見られることがわかった。異なる密度のものについても試料を入手することを検討中である。 4.関連して流れを用いる粒子サイズ分離についても検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度中に粒子表面での金ナノ粒子の凝集を確認することを目指していたが、そこまでには至らなかった。次年度にこの点を含めて研究を加速する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
粒子表面での金ナノ粒子の凝集を早急に検討し、表面に凝集した状態と凝集がない粒子の比較、その違いを利用した検出に進めていく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
密度効果を確認するための粒子の調製、その後の市販品の探索に時間を要したため、当初予定していた粒子表面での金ナノ粒子の凝集の検討に至らなかったため。 上記のを次年度に検討するために本年度の使用残額を利用する。
|
Research Products
(1 results)