2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25620128
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
築地 真也 長岡技術科学大学, 産学融合トップランナー養成センター, 特任准教授 (40359659)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 小分子リガンド / 阻害剤 / シグナルタンパク質 |
Research Abstract |
本研究では、小分子化合物によって任意の対象蛋白質を選択的に凝集・不活性化させることのできる「小分子応答性蛋白質凝集システム」を開発することを目的としている。当該年度は、FKBPとFRBからなる凝集タグ候補配列を計50種類ほど設計し、それらに蛍光蛋白質を融合したコンストラクトを作成した。それらを培養細胞内に発現させ、ラパマイシン添加による凝集化効率をlive-cell蛍光イメージングにより評価した。その結果、最初は細胞質を拡散しているが、ラパマイシンの添加によって速やかに(イメージングで観察できるほどの大きさの)凝集体を形成するコンストラクトを複数見出すことに成功した。今後、これらの凝集タグコンストラクトの更なる配列最適化を進めると同時に、凝集タグを用いたシグナル蛋白質のコンディショナルな阻害システムの概念実証実験に取り組む。また、コンストラクト依存的にサイズの異なる凝集体を作成できることや、形成させた凝集体の細胞内分布・局在等、大変興味深いデータも得られており、これらについても今後より詳細な解析を進める。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は、FKBPとFRBからなる凝集タグコンストラクトの発現プラスミドをゼロから作成するところから研究に着手したが、計50種類ほどのプラスミドを作成し、その中から良好なラパマイシン応答性凝集タグを見出すことに成功した。また、細胞実験においては、さまざまな興味深い現象が観察されており、細胞内化学の新しい知見へと繋がる可能性のある基礎データが多数得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでに見出された凝集タグコンストラクトの更なる配列最適化を進めると同時に、凝集タグを用いたシグナル蛋白質のコンディショナルな阻害システムの概念実証実験に取り組む。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今回、プラスミド作製におけるDNA配列を工夫することで、想定していたよりもプラスミド作製が効率良く進み、結果として制限酵素やligation kitなどの購入費を予定よりも若干少なく抑えることができた。 次年度は、細胞実験やシグナル伝達解析実験がより中心的になるため、より多くの費用がかかることが予想される。成果発表の旅費も必要なため、次年度は今年度の残額と合わせてより計画的かつ経済的に実験を進める。
|