2014 Fiscal Year Annual Research Report
デインターカレーション反応を利用したサイズ分布幅の狭い銀ナノロッドの精密合成
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25620190
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松田 元秀 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (80222305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 光弘 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (80332865)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | デインターカレーション反応 / 層状化合物 / 銀ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、他に類を見ない取り組みとして、インターカレーション化合物Ag-I-Bi2212の不安定性とナノサイズの格子空間からの異方的な原子供給に基づく銀ナノ粒子合成を目的として検討を行った。以下に、平成26年度に行った検討から得た知見の概要を記す。 ・前年度に引き続き、銀ワイヤーの生成と熱処理温度の関係をより詳細に検討したところ、熱処理温度の増加とともに銀ワイヤーは長くなり且つ多量に生成することが明らかになった。しかし、熱処理温度が700℃を超えると、銀ワイヤーは融解することがわかった。 ・銀ワイヤーの分離を試みた結果、塩酸処理では当初に期待したような物質分離はできなかったが、エタノールを用いると分離が可能であることがわかった。 ・検討を進める中で、ある種の酸化物とヨウ化銀との反応から、銀ワイヤーが生成することを見出した。中でも、酸化鉄を用いて適当な温度で処理すると、直径約50ナノメートル、長さ1~2マイクロメートル程度の非常に細い銀ワイヤーが生成することを観察した。この銀ワイヤー生成は、流すガス種によって異なることを見出した。酸化鉄を用いた場合には、空気の導入では銀ワイヤーは生成しなかったが、窒素の導入では、ガス導入量の増加とともに銀ワイヤーの生成量が増える傾向にあることを見出した。
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Research Products
(1 results)