2013 Fiscal Year Research-status Report
機能性表面創成のための多層・多段階インプリントプロセス
Project/Area Number |
25630028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
津守 不二夫 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10343237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 哲生 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20466783)
河野 正道 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50311634)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 成形加工 / インプリント / 機能性表面 / 多階層構造 / 生体模倣 |
Research Abstract |
多層・多段階インプリントプロセス実験を行った.また,解析により2層界面形状の変形状態が各層の変形特性にどのように影響するか確認した. H25年度は,上下層にさまざまな材料を試行している.樹脂材料としては,ポリビニルアルコール(PVA)やアクリル樹脂(PMMA)を用いた.また,セラミック粉末材料を分散させたコンパウンド材料も用いた.成形後の界面を有効に活用するためには,上層もしくは下層を成形後に除去する必要がある.そのため,例えばPVAとPMMAをそれぞれ上下層とし,成形後に水溶性のPVAを除去する手法を試した.また,セラミック粉末コンパウンドを片方の層に残した場合,成形後に加熱することで樹脂部を完全に除去できる.その後,焼結温度まで加熱し,界面構造を利用したセラミック焼結体を得ることも可能であった. 例えばPVAとPMMAを利用した実験では,2種類のシンプルなモールド(粗いものと微細なもの)を用い,2段階インプリント実験を行った.この場合,PVAを水で溶出した後,界面に多階層構造を残すことができた.今後,スケールを変化させつつ,生体模倣構造等への応用につなげたい.セラミックス構造においては,微細な波型を有するシートを作製した.このようなシートは固体酸化物型燃料電池へも応用可能である. 上記のような結果を踏まえ,今後,計画書でも提案した「熱交換用界面」や「生体模倣粘着表面(ヤモリの足)」といった応用へとつなげたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際に多層・多段階プロセスが実現できており,次年度(H26年度)への応用研究への足がかりは完成しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画調書に示した応用研究「熱交換用界面」や「生体模倣粘着表面(ヤモリの足)」へと結びつける予定である.どちらについても,さらなるプロセスの改良が必要であり,新たなプロセスを開発していく.具体的には「せん断付加型インプリント」の開発を計画している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では比較的高額な消耗品としてインプリントモールドを外注する予定であった.しかし,比較的粗いモールドであればレーザ加工により作製することが可能であったため,本年度の使用額は計画よりも少ないものとなった. レーザ加工によるモールドでは50μm程度の解像度しか得られないため,微細パターニングにはシリコンインプリントモールドを外注する予定である.昨年度の繰越金も含め,形状のバリエーションを増加させたインプリントモールドの発注に有効に利用する.
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Research Products
(8 results)