2013 Fiscal Year Research-status Report
眼鏡による矯正を必要としない近視・遠視・老視・乱視用ディスプレイ映像の生成法
Project/Area Number |
25630040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
青山 英樹 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40149894)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ユニバーサルデザイン / 視覚矯正 / ディスプレイ映像 / 老視 / 眼鏡レス |
Research Abstract |
本研究は,眼球の屈折異常(近視・遠視・老視・乱視)を眼鏡により矯正することなく鮮明な映像を網膜上に形成する手法を開発し,スマートフォン・携帯電話・デジカメのディスプレイに応用し,有効性を確認する.次の①~③の項目を実施し,目的を達成する.①眼球の屈折異常(近視・遠視・老視・乱視)により網膜上に形成される映像を,医学データを基に生成する正変換モデルを構築し,その妥当性を検証する.②個人個人で異なる正変換モデルの構築法を確立し,その逆変換モデルを導出して網膜上に鮮明な映像(目的とする映像)を形成したときに,対象ディスプレイに逆変換される映像(ボケ画像)を生成する.③上記②で生成されたボケ画像を対象ディスプレイに表示し,提案手法の検証を行う. 平成25年度では,次の(a)~(c)の手順で,屈折異常(近視・遠視・老視・乱視)によって網膜上に結像する映像を生成する正変換モデルを構築した. (a)近視・遠視・老視・乱視に関する焦点調節特性,空間周波数特性,水晶体分光特性,焦点調節速度特性の変換モデルを構築した. (b)近視・遠視・老視・乱視のそれぞれの焦点調節特性,空間周波数特性,水晶体分光特性,焦点調節速度特性の変換モデルを統合し,近視・遠視・老視・乱視に対応する正変換モデル構築し,その妥当性を検証した. (c)正変換モデルの評価として,屈折異常眼球被験者のインタビュー調査・アンケートを実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画どおりに研究を遂行でき,また,期待どおりの成果が得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載のとおり,研究を遂行する.平成26年度では,平成25年度の成果を基礎として,次の(a)~(e)の手順により,矯正することなく,屈折異常眼球の網膜上に鮮明な映像を形成するためのディスプレイ映像を生成し,その効果を評価する. (a) 平成25 年度に構築した正変換モデル式を基にその逆変換式を導出し,近視・遠視・老視・乱視のそれぞれの焦点調節特性,空間周波数特性,水晶体分光特性,焦点調節速度特性の逆変換モデルを構築する. (b) 上記(a)の逆変換モデルの構築において,個人個人で異なる眼球特性を逆変換モデルに組み込むための簡易キャリブレーション手法を開発する.(簡易なパターンの表示とそのパターン位置の同定により行う.) (c) 焦点調節特性,空間周波数特性,水晶体分光特性,焦点調節速度特性の逆変換モデルを統合し,近視・遠視・老視・乱視に対応する逆変換モデル構築する. (d) 網膜上に形成したい鮮明な映像に対して,逆変換モデルによりディスプレイに形成(逆写像)する映像(ボケ映像)を生成し,それをディスプレイに表示して屈折異常眼球をもつ被験者による評価実験を行い,提案手法の有効性を確認する. (e) 逆変換モデルの評価において,屈折異常眼球被験者のインタビュー調査・アンケートを実施する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じた大きな理由は,国際会議参加費が,予定していた額よりも低く抑えられたことによる.その理由は,本事業で参加した国際会議の開催国が韓国であったため,旅費が予定も少なくなったためである. 次年度は,ヨーロッパ(チェコ)で開催される国際会議へ参加予定であり,その経費として使用する.
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