2015 Fiscal Year Annual Research Report
フーリエ級数型熱発生速度モデルの開発と燃焼数値計算の革新的高速化
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25630061
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 寿 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (40444020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸田 薫 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (50260451)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 燃焼 / 詳細反応モデル / 簡易反応モデル / 着火 / 燃焼速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
燃焼場の数値計算に必要不可欠な燃焼反応モデルについて、実用的な精度を維持しつつ計算負荷を劇的に削減する簡易反応モデルを構築した。初めに、燃焼反応過程の分離観察を実現する独自の温度分布制御マイクロフローリアクタを用いて、詳細反応モデルから予測される反応帯位置と化学種濃度分布を、それぞれ可視化実験とガス分析実験で得られた計測結果と比較し、詳細反応モデルの妥当性を確認した。検証された詳細反応モデルを用いて、層流燃焼速度、着火遅れ時間等、複数の燃焼特性を再現する簡易モデル構築を行った。この時、各種燃焼特性に対する温度依存性と濃度依存性を考慮し、適合範囲が可能な限り広くなるよう、条件を選定した。モデル構築にあたり、詳細反応モデルを用いて詳細な反応経路解析を行い、各種燃焼特性を支配する主要な素反応過程を特定し、これらを組み合わせた数段程度の反応経路を構築した。各反応経路の反応速度パラメータを半経験的に設定することで、簡易反応モデルを構築した。構築した簡易モデルを用いて、産業用バーナの基礎形態である同軸噴流拡散火炎を対象に二次元数値計算を行い、火炎のリフト高さについて詳細反応モデルの計算結果と比較した。当初志向した非アレニウス型の反応モデル構築は実現しなかったものの、構築した簡易反応モデルは実用的な精度を維持しつつ、計算負荷は詳細反応モデルと比べて百分の一以下という大幅な計算負荷の削減を実現した。
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