2014 Fiscal Year Annual Research Report
バイオアシストMEMSプロセスの新開発によるマイクロ熱電変換デバイスの創成
Project/Area Number |
25630093
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
磯野 吉正 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20257819)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | MEMS / 金ナノ粒子 / ナノ細線 / 熱電変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
当申請の研究目的は、タンパク超分子の選択的自己組織化能力を積極的に利用して、一次元シリコンナノ細線の気相成長技術を確立させるとともに、モバイル発電用超小型MEMS熱電変換デバイスを試作開発することである。研究の最終年度では、(1)前年度に未達成であった、高効率なシリコンナノワイヤ(SiNW)の結晶成長技術の確立、(2)SiNW単体の熱伝導率、ゼーベック係数を定量評価することが可能なMEMSデバイスの設計を実施した。 (1)前年度において、Au粒子内包フェリチンタンパク分子を触媒としたVLS-CVD法によるSiNWの形成は成功したものの、その高密度化が困難であった。本成果を踏まえて、最終年度は、Auナノ粒子含有溶液を触媒としたSiNWの形成を試みた。ここでは、Auナノ粒子を含んだ液滴の界面張力現象を利用して、予めナノ溝構造を形成した基板上にAuナノ粒子を高密度に配列させる。本手法を確立することで、直径60nmの金ナノ粒子を凝集させることなく、基板上に一定ピッチで高密度に配列固定させることができた。また、得られたAuナノ粒子配列基板を用いて、高密度なSiNWを形成することに成功した。 (2)研究の計画当初は、高密度なSiNWが集積したMEMS熱電変換デバイスの試作開発を予定していたが、上記(1)項の成果を得るまでに時間を要したため実施が困難となった。そこで、最終年度は、SiNW単体の熱電変換特性を定量評価するためのMEMSデバイス設計を行った。デバイスは、3ミクロンの空間ギャップをもった対向する2つのSiマイクロ構造体から構成され、これら構造体にはマイクロヒーターが組み込まれている。ギャップ間にSiNW単体を架橋し、SiNWの両端で温度差を発生させながら電気伝導性を計測することで、ゼーベック効果を評価できるデバイスとなっている。なお、このデバイス設計は、有限要素法による熱-構造(弾性)連成解析による定量的デル解析に基づいて遂行された。
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