2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25630113
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小林 牧子 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (90629651)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 圧電 / 脈拍測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は多孔性圧電体が環境発電応用に使用できるか検討を行うものである。申請者らが開発した多孔性圧電厚保膜をその多孔性により①高耐熱性②高柔軟性③高圧電定数gという特徴を所有している。高効率広帯域超音波トランスデューサとして長年研究を行い、企業とライセンス締結にもいたっているが、その材料の特徴は環境発電応用においても利点になりうると思われる。 本研究の具体的な目的は、①多孔性圧電厚保膜が振動、圧力、光(含む太陽光)、温度変化によりどの程度のエネルギーを発生できるのかを測定すること②その膜から発生したエネルギーを使用したデバイスを試作することの2点である。 前年度の研究結果より、圧電膜は厚い方が、上部電極は蒸着法などによる金属薄膜を使用したほうが起電力が高いことがわかった。そこで、作製時間のことも考慮し、厚さ150マイクロメートルの圧電膜を厚さの異なるステンレス薄膜基板の上に作製し、アルミ蒸着膜を上部電極とした試作デバイスを作製し、人の手首の上に固定し、デジタルオシロスコープでの観測を行った。その結果、厚さ100マイクロメートルのステンレス基板上に作製した場合、人の脈拍による振動で最大瞬時起電力が約5Vを観測した。
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