2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25630120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
安達 定雄 群馬大学, 理工学研究科, 教授 (10202631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 俊博 群馬大学, 理工学研究科, 助教 (90451715)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 蛍光体 / 発光スペクトル / 発光励起スペクトル / 賦活イオン / フッ化物結晶 / アルカリハライド結晶 / ナノワイヤー |
Research Abstract |
研究初年度は、「自己元素賦活型」という母体結晶と賦活イオンとの特異な相互作用による新しい蛍光体の開発を目指す観点から、化学的手法をベースに多岐にわたる研究を行った。これらを簡単に箇条書きにまとめると、(1)ナノワイヤー蛍光体(Si→K2SiF6:Mn4+)の開発を目指したSiナノワイヤーの作製、(2) 通常のI2-IV-VI6:Mn4+とは異なるII-IV-VI6:Mn4+蛍光体の作製、(3)アルカリハライド結晶を母体とする蛍光体、(4) SnO2、Ga2O3及びCaCO3の酸化物結晶を母体とする蛍光体、(5)多孔質SiやZnO微結晶における発光特性の制御、などである。これらはいずれも純化学的手法をベースにして、蛍光体が作製されている。研究は、蛍光体の作製だけでなく、発光特性、発光励起特性、発光の緩和過程など、基本物性だけでなく、20 Kの低温から約450 Kの高温までの発光特性も検討し、詳細な考察を行った。具体的には、(1)ではAgやAu粒子を触媒とした無電界化学エッチングによるSiナノワイヤーの作製、(2)ではBaSiF6:Mn4+やBaTiF6:Mn4+赤色蛍光体の作製、(3)ではNaCl、KClを母体とする蛍光体(賦活剤:Ce3+, Mn2+等)、(4)ではCe3+やMn2+、Tb3+等を賦活イオンとし、(5)では、ZnO微粒子のランダムレーザー発振や金属薄膜による多孔質Siの発光特性制御などに関する研究である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該研究者のスタッフだけでなく、向学意欲に富む研究室の学生達のおかげである。特に研究代表者は、平日だけでなく祝日にも研究課題と向き合い、また土曜日や日曜日にも学術論文を執筆した努力が実った結果と言える。さらに、大学院生は当然ながら、学部学生の行っている研究成果を積極的に国内外に発表したことで、当大学(日本の大学)の学術水準の高さをアピールできたと思っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究が順調に進展しているので、前年度の延長線上で研究を進めたい。そして、大学研究の責務とも言える真理の探求の「基礎」に重点を置いた研究だけでなく、「実用化」を強く意識した研究も進めたい。そのための研究設備の充実と、経験の蓄積をはかりたい。
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