2014 Fiscal Year Annual Research Report
Siナノpn接合を用いたドーパント原子型トンネルダイオード
Project/Area Number |
25630144
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
田部 道晴 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80262799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 博 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 教授 (90372458)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電子デバイス・機器 / シリコンナノpn接合 / ドーパント原子 / トンネルダイオード / 高濃度ドーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、接合部が微小のSiナノpn接合の特徴を生かした新原理デバイスを提案・実証することを目指すものであり、特にナノpn接合で顕著となるドーパント原子の個別性を利用して、ドナー・アクセプター準位間の共鳴トンネリングを用いた原子型トンネルダイオードを世界に先駆けて実現することを目標とする。前年度(H25年度)は、pnダイオードのドーパント濃度は1E18cm-3のオーダーであって、低温域で拡散電流にランダムテレグラフシグナル(RTS)が現れること、これが、pn接合部の個別オーパントの帯電効果によるものであることを報告した。 H26年度は、バンド間トンネル電流を実現するために、より高濃度(約1E20cm-3)の2次元(極薄膜)pnダイオードを作製し、低温で明瞭な負性微分コンダクタンス(NDC)を観測した。これは、通常のトンネルダイオードで見られる特性であって、特に新しいものではない。しかし、同一水準のいくつかのダイオードでこのNDCに重畳するように鋭い電流ピークが観測された。これは、接合部のドーパント準位を介した「増強された共鳴トンネル」と解釈され、大きな発見となった。ドーパント準位を介するとバンド間トンネリングが増大することは第一原理計算からも裏付けられた。 また、高濃度領域の電位分布をKFMで観測したところ、ドーパントの配置揺らぎに伴う大きな電位の揺らぎが観測され、これが接合部で大きな役割を果たしている可能性もある。 以上のことから、接合部でのドーパントを介したバンド間トンネリングを観測することができ、本計画の当初の目標をおおむね達成することができたと考える。
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Research Products
(39 results)
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[Presentation] Effect of Individual Dopants in Esaki Tunneling Diodes2015
Author(s)
Hoang Nhat Tan, Daniel Moraru, Ryosuke Unno, Anak Agung Ngurah Gde Sapteka, Sri Purwiyanti,Le The Anh, Muruganathan Manoharan,Takeshi Mizuno, Hiroshi Mizuta, Djoko Hartanto, Michiharu Tabe
Organizer
2015年 第62回応用物理学会春季学術講演会
Place of Presentation
東海大学湘南キャンパス(神奈川県・平塚市)
Year and Date
2015-03-12
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[Presentation] Transport Phenomena in Nanoscale Silicon Tunneling pn Diodes2014
Author(s)
Anak Agung Ngurah Gde Sapteka, Sri Purwiyanti, Hoang Nhat Tan, Ryosuke Unno, Daniel Moraru,Takeshi Mizuno, Arief Udhiarto, Djoko Hartanto, Michiharu Tabe
Organizer
The 2nd International Conference on Nano Electronics Research and Education (ICNERE2014)
Place of Presentation
静岡大学浜松キャンパス(静岡県・浜松市)
Year and Date
2014-11-24
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