2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25630148
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安藤 裕一郎 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50618361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仕幸 英治 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90377440)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | スピン波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はスピン波の輸送長がミリメートルスケール以上と非常に長いイットリウム鉄ガーネット単結晶膜を用いた磁化ダイナミクス特性の評価を行った.まずスピンポンピング法により磁化ダイナミクスからのスピンを注入する際の定量評価について検討し,強磁性共鳴におけるマイクロ波吸収強度の2乗とスピンポンピング量に線形の関係が存在することを発見した.本成果はApplied Physics Expressに報告済みである. 次により長いスピン波輸送に重要となる磁化ダンピングについて詳細な検討を行い,低温化では歳差速度が遅いXバンドによる強磁性共鳴の方がQバンドと比較して強磁性共鳴の半値幅が大きくなるという現象を発見した.当該現象は通常の強磁性共鳴では説明がつかず,イットリウム鉄ガーネット中に希土類元素などの局在スピンとの相互作用を考慮することで説明できることを示した.本成果はスピン波のダンピングを低減し,長距離スピン輸送を実現する設計指針を得たと言える.結果はApplied Physics Expressに報告した.
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Research Products
(3 results)