2013 Fiscal Year Research-status Report
震災廃棄コンクリートの有効利用のための原コンクリートのAE剤有無判定法の開発
Project/Area Number |
25630188
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 親典 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (10180829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石丸 啓輔 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 技術職員 (00380121)
渡邉 健 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (50332812)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 廃棄コンクリート / NonAEコンクリート / AEコンクリート / 凍結融解抵抗性 / 再生骨材 / ポーラスコンクリート |
Research Abstract |
本研究の目的は,震災廃棄コンクリートを対象として,液化窒素による急速凍結融解試験方法を用いて,コンクリートにAE剤使用の有無を判別する方法として,現場において簡単に短時間で調べる手法を開発することである.平成25年度は,震災廃棄コンクリートを,普通コンクリート,ポーラスコンクリートならびに再生骨材コンクリートで想定し,液化窒素ガスを用いた急速凍結融解試験を用いて,NonAEおよびAEコンクリートの相対動弾性係数の劣化曲線を求めた.ポーラスコンクリートは,NonAEコンクリートであり,再生骨材コンクリートは,AEコンクリートである.また,硬化コンクリートの強度特性や凍結融解によって内部に発生する微細ひび割れの自己治癒効果については,非破壊手法であるAE手法を用いて評価した.以下に本年度の実験で得られた結果を記す. 1.骨材や空隙率の異なる24種類のNonAEのポーラスコンクリートの急速凍結融解試験を実施した結果,劣化曲線と骨材の種類や空隙率には強い相関性は認められなかった.一般に,ポーラスコンクリートの場合,AE剤を使用しなくても,十分な凍結融解抵抗を有すると言える. 2.再生骨材コンクリートの場合,AE剤を使用していても,5配合全てのコンクリートが急激な劣化を示し,普通骨材を用いたAEコンクリートのみが凍結融解抵抗性を有する結果になった.従って,急速凍結融解試験の適用範囲として,再生骨材コンクリートは適用外とした方がよいと思われる. 3.AEコンクリートを用いたスリットを設けた角柱の曲げ試験によるひび割れの導入とその治癒および治癒後の破壊挙動をAE法により評価することにより,治癒後の性状評価を試みた.AE法による計測の結果,b値や2次元位置評定から自己治癒の効果を示すことができた.また,フライアッシュを混和することによる自己治癒性能の変化を定性的ではあるが捉えることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
震災廃棄コンクリートの入手が難しいため,あくまで,廃棄コンクリートを想定したポーラスコンクリートや再生骨材コンクリートを研究対象とした点である.
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Strategy for Future Research Activity |
震災廃棄コンクリートの入手を検討するとともに,普通骨材を用いたNonAEコンクリートとAEコンクリートを製造し,急速凍結融解試験の適用性を検討する.
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