2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25630209
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
陸田 秀実 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80273126)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 津波 / 津波シェルター / 衝撃力 / 係留 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は,数十人~数百人規模の人々が,迅速かつ安全に避難することが可能な津波シェルターの開発を行った.その内部は,収納式保護座席のみならず,酸素ボンベ,食糧備蓄,緊急医療システム,通信システム,発電機,気圧制御装置などが配備されており,数週間程度,避難者をサポートできる施設である.本津波シェルターは,前述の問題点を解消すべく,遡上津波の流勢や浸水深の規模に応じて,浮沈するような浮体構造を採用しつつ,弾性係留索による位置保持の機能を有する構造物となっている. 本研究では,数値シミュレーションおよび津波実験によって,この浮沈式大型津波シェルター作用する流体力と浮体運動特性を明らかにすることを目的とした. その結果,津波シェルター形状は,回転楕円体が最も津波力が小さい結果となり,その形状の優位性が数値計算および実験結果より示された.また,Surge運動およびYaw運動について,回転楕円体の方がBox型よりも低減効果が得られることが分かった.さらに,係留索に用いる弾性材(バネ)は,津波力を低減する効果はあるものの,運動を低減させる効果は顕著ではなかったため,さらなる検討と改善案が必要である.但し,安全側の係留方式としては有効と考えられる. 今後は,津波シェルターに作用する漂流物の影響,衝撃圧の軽減効果,係留方法の最適設計を検討する必要がある.
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Research Products
(4 results)