2013 Fiscal Year Research-status Report
窒素回収とグリーン燃料原料としてのアオコと人間との共存技術への挑戦
Project/Area Number |
25630227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神田 英輝 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90371624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 元信 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80170471)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 微細藻類 / 亜臨界水 / ジメチルエーテル |
Research Abstract |
微細藻類に含まれる油脂を抽出した後の残渣を200℃の亜臨界水で30分間分解した結果、残渣の68wt%が分解され重量減少した。 抽出処理後の微細藻類および亜臨界水分解処理後の残渣を元素分析することにより、CHNO割合を明らかにした。油脂抽出後の元素割合は、C48.8wt%、H7.8wt%、N10.2wt%、O33.2wt%であった。これに対して、亜臨界分解後の残渣では、C55.7wt%、H7.8wt%、N8.7wt%、O23.3wt%であった。これにより、残渣に含まれていたNとOの割合が高い物質が、水相に移行したことが示唆された。 また、水相に含まれるアミノ酸とタンパク質の濃度を分析した結果、アミノ酸は検出されなかったものの、タンパク質は高濃度で検出された。タンパク質の総量は、亜臨界水分解による残渣重量減量の22%であった。 これにより、Nリッチな微細藻類残渣を亜臨界水処理でタンパク質溶液に変換可能であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた、微細藻類からの油脂抽出実験、亜臨界水処理実験、アミノ酸・タンパク質濃度分析の全てが順調に進んでいる。また、Nリッチ成分の水相中への移行結果も、計画当初の目論見の通りである。このため、順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画どおり、微細藻類の種類の影響を把握する。 また、海産微細藻類を念頭に、微細藻類に含まれる塩分がNリッチ成分の水相中への移行挙動に与える影響についても検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究が順調に進んだため、当初見込んでいた試行錯誤に要する、消耗品や試薬の費用が当初計画よりも少額ですんだため、当該経費を次年度に繰り越す。 研究が順調に進んでいることから、次年度以降の学会発表や論文発表が見込まれており、繰り越し額は、これらの発表旅費や論文投稿料として使用したい。
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