2013 Fiscal Year Research-status Report
換気力学を用いた着衣内空気層における熱・空気・湿気移動のモデリング
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25630239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高田 暁 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20301244)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 着衣 / 温熱快適性 / 数値流体力学 / 換気力学 / モデル |
Research Abstract |
建築環境における温熱快適性予測の信頼性を向上させるため、着衣と皮膚との間に形成される空気層(以降、着衣内空気層と呼ぶ)における換気を十分な精度で再現するモデルを提案し、日常生活の多様な状況に対して簡易に予測できる体系を構築することを目的としている。換気性状の把握には、数値流体力学(詳細モデル)を用い、これを換気力学を用いた簡易モデルで精度よく表現することへの挑戦が本研究の焦点である。提案するモデルの妥当性及び適用範囲を、実験で得られた着衣における温湿度データを用いて間接的に確認する計画である。 平成25年度においては、典型的な着装形態について、3次元レーザースキャナから得た着衣・人体の形状データを用いて、a)静穏気流時、b)空調・通風時を想定した数値流体解析法(メッシュ分割や計算アルゴリズム)および解析条件(室内気流条件の想定の仕方)の検討、結果の評価方法の検討を行うとともに、代表的な室内気流条件に対して、人体周りでの気流・換気性状を把握した。着衣の裾面からの空気流入、袖口や布面での通気による流出の性状を、室内の気流条件別に検討し、空気層の形状との関連を明らかにしつつ、その特性を抽出した。また、皮膚表面温度が気流解析結果に及ぼす影響について検討を行った。その一方、空気層の形状情報と数値流体解析結果を基に、換気計算モデルを同定を行った。着衣内空気層分割、有効開口面積、風圧係数分布について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
流体解析を進める上での計算上の困難が想定以上に大きかったため、多様な解析ケースに対して結果を出すには至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
流体解析を行う上での問題点はクリアになってきているため、それらを整理し、今後の解析がより順調に進むように工夫を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究で対象としている数値流体解析に想定以上の困難があり、それをクリアするために時間を要した。そのため、多条件での数値計算に至っておらず、解析ソフトウェアの使用ジョブ数が当初の予定より少なくなったため。 計算を進める上での問題点が概ねクリアされたため、計算ジョブ数を増やして、昨年度の遅れを取り返していくために、平成25年度に使わなかった経費を、平成26年度に使用し、研究を前進させる予定である。
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Research Products
(2 results)