2014 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレント収束電子回折による強誘電ドメイン壁の精密構造解析
Project/Area Number |
25630272
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
津田 健治 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (00241274)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電子顕微鏡 / 収束電子回折 / 界面構造解析 / 誘電体物性 / 強誘電ドメイン |
Outline of Annual Research Achievements |
コヒーレント収束電子回折 (Coherent convergent-beam electron diffraction: Coherent CBED) 法は,異なる回折ディスク同士の重なり領域で干渉縞を観測することで,電子線の移送変化を干渉縞のシフトとして検出する手法である.コヒーレントCBED法を用いて,ドメイン境界の構造解析を行う手法の開発を継続して行った.ニオブ酸カリウム (KNbO3) 正方晶相の強誘電ドメイン壁への適用を試みた. CBED法の種々の物質系への応用を行った.前年に引き続き,強誘電的構造相転移を起こす電気伝導性酸化物LiOsO3の静電ポテンシャル分布解析を行った.静電ポテンシャル分布解析により,イオンの変位による分極への寄与(イオン分極)と,電子密度分布の偏りによる分極への寄与(電子分極)が互いに打ち消し合って,巨視的な電気分極が発現しないことを示した.また,Aサイト秩序ペロブスカイト型酸化物NdBaMn2O6の構造相転移を調べ,高温相,室温相および低温相の単位胞および点群・空間群を決定し,室温および低温相が非中心対称相であることを見出した. 成果について,The joint 12th Russia/CIS/Baltic/Japan Symposium on Ferroelectricity and 9th International Conference Functional Materials and Nanotechnologies (RCBJSF-2014 -FM & NT, Riga, Latvia) における招待講演などで発表した.
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Research Products
(7 results)