2013 Fiscal Year Research-status Report
マイクロ流体デバイスを用いた単分散中空セラミックス微粒子の作製
Project/Area Number |
25630276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
金井 俊光 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (10442948)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セラミックス |
Research Abstract |
1.ダブルエマルション形成用マイクロ流体デバイスの作製 ガラスキャピラリーを加工、組み合わせて、ダブルエマルション形成用のマイクロ流体デバイスを作製した。マイクロピペットプラー、マイクロフォージなどを用いて、コアドロップ用の内側の流路の内径を1~20μmの範囲で、シェル用の真ん中の流路の内径を20~200μmの範囲で変えた複数のデバイスを作製できた。 2.マイクロ流体デバイスを用いた単分散中空シリカ微粒子の作製 単分散中空セラミックス微粒子のモデル材料として、単分散中空シリカ微粒子の作製を試みた。シリカナノ粒子(粒径20nm)の水分散液に空気コア形状を安定化させるための界面活性剤(Tween 20)を添加した液体を水相として用いた。これをマイクロ流体デバイスの真ん中の流路にシリンジポンプを用いて流動させた。水相シェル形状を安定化させるために、連続相となるPDMSオイル(50 cSt)に界面活性剤(DC-749)を添加し、これを外側の流路からシリンジポンプを用いて流動させた。コアとなる空気は一番内側の流路からシリンジポンプを用いて流動させた。3つの流体の流量をシリンジポンプで制御して流動させることで、空気コア‐シリカ微粒子分散液シェルからなるダブルエマルションを作製できた。60℃の乾燥過程で50%程度の粒子で空気コアが抜け出たが、界面活性剤の濃度調整により乾燥後でも空気コアを安定に内包することができた。その後の焼成過程でシリカシェルの亀裂の発生などがみられた。しかし亀裂のない中空微粒子も得られており、乾燥、焼成条件などを最適化することで解決できるレベルと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で記載した成果が得られ、申請書の平成25年度の計画を概ね達成したと言える。現段階では一部ではあるが亀裂のない中空微粒子が得られており、乾燥、焼成条件などを最適化することで解決できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
特に変更はなく、申請書の平成26年度以降の計画に従って研究を進める予定である。まずはモデル材料としての単分散中空シリカ微粒子の作製を完成させる。その後、可能であれば単分散中空酸化チタンや酸化鉄微粒子の作製を試みる。
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