2014 Fiscal Year Annual Research Report
単層ナノシート合成技術を応用したリチウムイオン二次電池正極活物質の創製
Project/Area Number |
25630316
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
下位 法弘 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (40624002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 泰光 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (50624003)
高橋 英志 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (90312652)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 酸化チタン / リチウムイオン挿入 / 高分子ポリマー架橋 / イオンエネルギー / 正極活物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
リチウムイオン二次電池用途において、金属酸化物もしくはグラフェン構造を応用した、任意に容量を制御し得る多層膜構造型高容量正極活物質の合成が本研究の目的である。 本研究では、我々が研究開発において合成実績がある酸化チタン化合物の液相合成手法により、金属酸化物型多層膜の構造構築を試行している。当該多層膜合成物を高分子ポリマーの液相によるインターカレートで相関を任意に広げ、リチウムイオンが容易に出入りすることのできる多層型リチウムイオン格納容器の構築を検討した。 平成26年度は合成に成功した数層程度の酸化チタン多層膜をベースに層間距離を制御する合成手法を検討している。本プロセスは液相中に合成した多層膜の取り扱いを簡易にするのが目的であり、液相の合成環境(液相のpH、酸化チタン合成酒(錯体化合物)、温度、合成基板の素材等)による酸化チタン合成物の構造の変化を応用し、単層もしくは数層程度の酸化チタンの合成後、高分子ポリマーの合成による酸化チタン層の架橋を合成を検討した。結果、100層程度の多層構造を有する酸化チタン膜の合成に成功している。 上記手法で合成した酸化チタン多層膜を用い、カウンター電極に金属リチウムを用い電気化学的に液相中でリチウムイオンを添加挿入するための基礎原理を見出すことに成功した。ただし、酸化チタンの層間にリチウムイオンを任意に充填するまでに至らず、構造制御を任意に行いつつ、リチウムイオンの数を制御できる構造物の合成技術を確立する必要がある。
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