2014 Fiscal Year Annual Research Report
水ストレス緩和を目指したアクアポリンを水トランスポータとして有する正浸透膜
Project/Area Number |
25630343
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉川 正和 京都工芸繊維大学, その他部局等, 教授 (60158417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 祐子(半場祐子) 京都工芸繊維大学, その他部局等, 教授 (90314666)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 正浸透 / アクアポリン / アガロース / セリシン / 結合水 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終目標がアクアポリンを含有した正浸透膜による淡水化膜の創成である。本研究課題の遂行にはアクアポリンをグラム単位で獲得する必要がある。このことから、平成26年度は、アクアポリンの単離法の修得に傾注した。 アクアポリンの植物からの単離法として、名古屋大学大学院生命農学研究科 前島正義 教授により報告されたプロトコール [Plant Physiol., 98 1248-1254 (1992)]に従ってアクアポンの単離を試みたが、論文に従ったアクアポリンの獲得には困難を極めることから、共同研究者である博士前期課程の院生を名古屋大学に派遣し、前島正義 教授の指導の下にアクアポリンの単離法を修得した。 また、正浸透膜素材としてアガロースならびにセリシンに着目し、アガロース/セリシンブレンド正浸透膜を創製した。その結果、高浸透圧溶液(ドロー溶液)に25% NaCl水溶液、供給液に純水を用い、34.8 L m-2 h-1の透水量が得られた。 正浸透機能発現機構を検討するために膜内に存在する水の状態を示差走査熱量測定により行った。その結果、膜内には通常の水に加え、通常の水とは異なり、-80℃においても凍結しない、いわゆる、結合水が存在していることが明らかになった。
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