2014 Fiscal Year Annual Research Report
高次構造を有するナノ/マイクロエマルションの精密調製技術の開発
Project/Area Number |
25630350
|
Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中尾 真一 工学院大学, 工学部, 教授 (00155665)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 憲樹 工学院大学, 工学部, 准教授 (50451795)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 膜 / ダブルエマルション / glass capillary device / 微粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,昨年度の検討で課題となった,Glass capillary deviceで調製したWater-in-Oil-in-Water(W/O/W)型エマルションの膜透過の直接観察と,O/W/O系での検討を中心に行った. W/O/Wエマルションの膜透過の直接観察に当たっては,光学顕微鏡で観察可能な膜デバイスを開発することに成功し,ハイスピードカメラを用いて観察したところ,以下の3つの現象が確認された.第1に中間相の油が膜透過の際にせん断力で剥ぎ取られ,中間相の薄いダブルエマルションが調製される現象である.これは膜面にエマルションが滞留する際に起きる現象である.第2にダブルエマルションが2つ以上に分裂し,小さなダブルエマルションが調製される現象である.これは膜骨格にダブルエマルションが衝突した際に起きる現象である.第3にダブルエマルションが崩壊する現象である.これは避けたい現象であるが,現時点でこれを完全に避ける術はない.膜透過の際にこれらの3つの現象が並行して起きており,膜透過により小さなダブルエマルションを得ることができることを明らかにした. さらにO/W/O系でも同様にGlass capillary deviceと膜を組み合わせた複合デバイスを開発し,サイズの小さなダブルエマルション調製を試みた.ハイスピードカメラを用いた膜透過の直接観察結果も行い,現象はW/O/W系と同様であることを確認した.すなわち本研究で開発した複合デバイスは,エマルション系に依らず,W/O/W系でもO/W/O系でも適用可能であることを示した.現在これらの成果を学術論文誌に投稿中である.
|
Research Products
(2 results)