2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25630359
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
草壁 克己 崇城大学, 工学部, 教授 (30153274)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 金ナノ粒子 / チタニア / 触媒 / 光分解 / 還元反応 / 熱天秤 |
Outline of Annual Research Achievements |
試料観察用窓を備えた熱天秤を利用し、観察窓外部から紫外線を照射することで、任意の紫外線強度における熱化学反応の同時反応速度測定することができた。そこで光化学反応と熱化学反応が同時に寄与する反応触媒として金ナノ粒子担持チタニア触媒を調整した。ゾルゲル法で作成したチタニアゾルに還元剤であるアスコルビン酸を加え、これを塩化金酸水溶液と混合することで重縮合と金ナノ粒子の生成を同時に行って、金ー二酸化チタン複合触媒を合成した。金濃度はチタニアに対して0.01、0.1および1.0mol%としメチレンブルーの光分解実験を行った。金ナノ粒子を複合化することで、可視領域における光吸収特に表面プラズモン共鳴に起因する可視吸収が観測され、金ナノ粒子を複合化しない場合には可視光によるチタニア上の光分解はみられなかったが、金ー二酸化チタン複合触媒では高い光触媒活性を示した。表面プラズモンにより励起された電子が金ナノ粒子からチタニアへ移動することでメチレンブルーの光分解が促進したと考えられる。光分解反応に及ぼす金ナノ粒子濃度の影響は見られなかった。なお、光無照射条件で吸着実験を行ったが、金ー二酸化チタン複合触媒上にメチレンブルーは吸着しないことを確認した。次に光化学反応と熱化学反応の同時反応解析を目的として、金ー二酸化チタン複合触媒によるニトロベンゼンの還元反応を行った。はじめに紫外線照射下で実験を行ったところ、金ナノ粒子濃度が1mol%のときのみ光触媒活性を示した。次に熱化学反応の寄与を明らかにするために、反応温度を上げたところ反応速度が増大した。
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