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2014 Fiscal Year Annual Research Report

高表面積を有するグラファイト様窒化炭素の開発と触媒反応への活用

Research Project

Project/Area Number 25630361
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

尾中 篤  東京大学, 総合文化研究科, 教授 (10144122)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords高表面積窒化炭素 / nanoC3H4 / 固体塩基触媒作用 / 水中有機合成 / Knoevenagel反応
Outline of Annual Research Achievements

グラファイト様窒化炭素(g-C3N4)は,メラミンを加熱分解することで合成される有機高分子であり,メレムポリマー鎖が集合して積層した特徴的な構造を持つ.炭素と窒素が交互に配置した ベンゼン様の六角ユニットが縮環したメレム骨格は,グラファイト表面とは異なる物性を示す魅力的な構造である.しかし,メレム骨格が整然と並ぶために比表面積が小さく,機能性材料としての使用には不適であるなどの 欠点があった.
本研究では,g-C3N4を出発原料として,硫酸処理をすることで, 乱雑な構造を保つメレム連結集積体(nanoC3H4)を作る方法をまず確立した.
次に,この高表面積化したnanoC3H4の特性を調べたところ,後処理に使用した水酸化ナトリウム溶液のナトリウム成分が微量に残留し,これによりg-C3H4にはない塩基性を示すことが分かった.後処理剤として種々の水酸化アルカリを使用することで,異なるアルカリ金属イオンを含むnanoC3H4が個別に調製された.
これらのアルカリ含有nanoC3H4は,水中に分散しても,水層は塩基性を示さないことから,nanoC3H4骨格中に強く保持されたアルカリ成分は,水中では溶け出さないことが明らかになった.そこで,水中でシアノ酢酸エステルとアルデヒドとのKnoevenagel反応に固体塩基触媒として利用した.その結果,nanoC3H4中に含まれるアルカリと同量の水酸化アルカリ水溶液中での反応と比較して,遥かに高い固体塩基触媒作用を示すことがわかった.反応後,ろ過によりnanoC3H4を回収できるので,単純な水酸化アルカリを使用した場合と異なり,再利用も可能である.水溶液から有機溶媒で抽出した生成物を濃縮するのみで,目的生成物を良い収率で得られたことから,新たな水溶媒中での有機合成法を確立することができた.

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Ficile Synthesis of Highly Porous Carbon Nitride for Solid Base Catalyst2014

    • Author(s)
      T. Iwamoto, Y. Masui, M. Onaka
    • Organizer
      2014MRS Fall Meeting & Exibit
    • Place of Presentation
      Boston, USA
    • Year and Date
      2014-11-30 – 2014-12-05

URL: 

Published: 2016-06-01  

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