2014 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ干渉法によるエンジン排気ガス温度の高応答計測
Project/Area Number |
25630407
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
冨田 栄二 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80155556)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 温度 / 温度計測 / 干渉 / レーザ / 排気ガス / 高応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
実際のエンジンの排気ガス温度を,時系列的に応答良く測定する方法は,今までにない.排気弁が開いた直後の排気ガスは高い温度になっているので,例えばそのようなガスのみ分離すれば触媒活性化や熱電発電など,熱を有効に利用することが可能となる.本研究では,レーザ干渉法によってエンジンからの非定常な排気ガス温度を高応答で測定することのできるセンサを試作し,1サイクル中の時系列な温度変化を計測することを目的とする.光計測であるので,応答性はマイクロ秒程度を確保することができる. まず,排気部に設置可能なコンパクトな光学系を設計および製作した.DPSSレーザから出力される光は,偏波面保存型ファイバによって光学系まで導かれる.光を2つに分けて,一方は測定部を通過させ,もう一方の光と合わせて干渉させる.その光をシリンドリカルレンズによって拡大して,1次元センサによって干渉縞の動きを捉える.次に,エアドライアによって測定部の温度を変化させて室温状態から急に高温状態に変化する様子を解析することにより,熱電対よりも応用良く温度を計測することができることを確認した.その後,同光学系を試験用単気筒機関のシリンダブロックと排気管の間に取り付けて,1サイクル中の干渉縞変化を計測した.測定部に取り付けられた排気管圧力も同時に計測し,密度変化を示す干渉縞移動量から,温度変化に換算した.その結果,低負荷で燃焼が遅れる場合,排気弁が開いたのち,一旦温度が低下し,その後,温度上昇が見られるなどの結果を得た. 今後,このセンサシステムの測定精度に及ぼす諸因子の影響についても検討する.将来,本研究で開発するセンサが,さらに小型化,汎用化できるようになれば,応用用途はさらに広がると期待される.
|
Research Products
(1 results)