2013 Fiscal Year Research-status Report
ナノインデンテーション法による硬さによらない照射硬化評価への挑戦
Project/Area Number |
25630432
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笠田 竜太 京都大学, エネルギー理工学研究所, 准教授 (20335227)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノインデンテーション / 照射硬化 / ひずみ速度 |
Research Abstract |
本研究では、イオン照射材料の臨界分解せん断応力を、ナノインデンテーション法を用いて直接計測し、照射硬化を評価することに挑戦する。すなわち、ナノインデンテーション法による「硬さによらない」照射硬化評価を目指す実験研究である。平成25年度においては、ナノインデンテーション法によって単結晶材料のポップイン現象を調べ、臨界せん断応力に及ぼすイオン照射影響を調べた。更に、ナノインデンテーション法によって、照射硬化のひずみ速度依存性を明らかにすることに成功した。これらの研究成果を学会において発表した。また、投稿論文が出版中(http://dx.doi.org/10.1016/j.fusengdes.2014.03.068)である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ナノインデンテーション法によってFe、W、ステンレス鋼の単結晶材料のポップイン現象を調べた。イオン照射によるポップイン現象の消失は全ての材料について見出されたものの、当初期待していたような低照射領域におけるポップイン現象の過渡的な変化を捉えることには成功していない。一方、照射硬化のひずみ速度依存性の評価に成功するなど、ナノインデンテーション法を用いた多様なアプローチによる新しい照射硬化評価法の開発に成功している。 その為、研究の進展を考えると(2)おおむね順調に進展しているが妥当であると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度においては、ナノスケールでのポップイン現象に着目した照射硬化評価法について調査を続ける。加えて、ひずみ速度依存性に着目した照射硬化評価やマイクロ試験片技術による硬さによらない照射硬化評価法について検討を進める。これらの研究を中心に据えて、ナノインデンテーション法を用いたイオン照射材の照射硬化評価手法の確立を目指す。
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Research Products
(2 results)