2015 Fiscal Year Annual Research Report
Glial cells missingによるDNA脱メチル化の解析
Project/Area Number |
25650005
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
等 誠司 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70300895)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / 能動的脱メチル化 / リプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
DNAメチル化/脱メチル化はエピジェネティクス機構の1つで、受精直後から胚の発生期、さらには分裂を終えた成体の神経細胞に至るまで、遺伝子転写の調節に重要な役割を担っている。DNA脱メチル化にはゲノム複製を必要とするものとしないものとがあるが、特に後者の能動的DNA脱メチル化の分子機構には不明な点が多い。本研究では、Glial cells missing (Gcm)遺伝子による能動的DNA脱メチル化の分子機構解明を目指す。平成26年度は、主にGcm1, Gcm2に結合するタンパク質の同定を行った。 Gcm1, Gcm2は、GCMドメインと呼ばれるDNA結合ドメインをもち、特定の塩基配列を認識して結合することが知られているが、それ以外の領域の機能は全くわかっていない。平成26年度までに、標識タグを付加したGcm1, Gcm2タンパク質を試験管内で合成し、Gcm1およびGcm2がそれぞれのホモダイマーもしくはGcm1/Gcm2ヘテロダイマーを形成するかどうか検証し、そのような結合はないことを確認した。平成27年度は、能動的DNA脱メチル化に関わるタンパク質のいくつかを選別して、Gcmとの結合を検討した。メチル化シトシンは、Tet (ten-eleven translocation) 1~3の働きでhydroxy化され、さらにglycosylaseやDNA修復因子など働くことで最終的に脱メチル化されるという説が有力である。Tetタンパク質は、全長だと試験管内合成後に速やかに分解されることがわかったので、いくつかのドメインに分けてGcmとの結合を調べたが、これらについても有意な結合は検出されなかった。平行して、これまでに報告されているアッセイを参考にしてin vitro demethylation assayを構築したが、Gcm1, Gcm2タンパク質では活性を検出できなかった。
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Research Products
(7 results)