2014 Fiscal Year Annual Research Report
標的蛋白化学的切除試薬(ケミカルシザーズ)の開発と応用
Project/Area Number |
25650038
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
野崎 修 近畿大学, 医学部附属病院, 講師 (50164687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
靜間 基博 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員 (40416318)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 蛋白・ペプチド・アミノ酸 / 化学的切除 / Chemical scission / 過酸化イソインドール / 化学発光測定 / 蛍光画像撮影 / 質量分析 / 創薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の成果の具体的内容:本研究において、アミノ酸・ペプチド・蛋白の化学的切除(chemical scission)方法を開発した。その方法は、以下のようであった。一連の化学反応の中でアミノ酸・ペプチド・蛋白をo-phthalaldehyde・N-acetyl cysteineおよび過酸化水素と順次反応させて過酸化イソインドール体を形成した。この過酸化イソインドール体を酸化剤(フェリシアン化カリ等)で酸化して、発光を生じさせ、その発光量を測定した。発光反応後にもとのアミノ酸・ペプチド・蛋白が崩壊したことを、蛍光画像撮影法および質量分析法で確認した。これらの成果は、the 18th International Symposium for Bioluminescence and Chemiluminescence (Uppsala, Sweden; Luminescence 2014; 29: 1-106. Title: Chemical scission of albumin, peptide and amino acids and accompanying chemiluminescence after peroxidation with hydrogen peroxide) および 日本分析化学会年会2014(広島大学、タイトル: アミノ酸のo-phthalaldehyde ・ 過酸化二重修飾による化学発光測定)でいずれも口演発表した。 意義:重要な生体成分であるアミノ酸・ペプチド・蛋白の化学的切除が、本研究により温和な反応条件で迅速に可能となった。またその化学的切除反応の成否を化学発光測定で同じモニター可能となった。 重要性:アミノ酸・ペプチド・蛋白の新規で高感度な化学発光および蛍光測定法が開発された。また、異常アミノ酸・ペプチド・蛋白の除去治療および創薬へ展開が期待できる。
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