2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25650053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
安原 主馬 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (90545716)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膜タンパク質 / 脂質二分子膜 / バイセル / 自己組織化 / 有機-無機ハイブリッド |
Research Abstract |
本研究では、膜タンパク質の新たな解析プラットフォームとして、自在にサイズ制御できる安定な脂質二分子膜ナノディスクを構築することを目的とした。本年度は、具体的に以下の研究を実施し、得られた成果は論文および学会において報告した。 (1) ナノディスクを形成する新規脂質分子の合成 はじめに、脂質二分子膜ナノディスクの縁取り部分を形成する脂質分子を新規に設計し、合成を行った。具体的には、親水性頭部に架橋部位を有する短鎖の脂質分子を種々合成し、ライブラリの構築を行った。続いて、得られた合成脂質に関して、面部分を構成する各種の長鎖リン脂質と混合することで、ナノディスクを形成するか否かについて評価し、ナノディスクの形成に求められる短鎖脂質の分子設計指針を明らかにした。 (2) 形成されたナノディスクの構造評価 前項において作成したナノディスクの詳細なキャラクタリゼーションを各種分光法および透過型電子顕微鏡による直接観察によって行った。その結果、短鎖合成脂質とリン脂質の混合によって得られるナノディスクは、単一の脂質二分子膜によって面部分を構成し、脂質組成に応じて直径が変化することを明らかにした。また、NMR測定より、リン脂質バイセルでみられた磁場応答特性を本研究で開発したナノディスクも有することが明らかになり、従来の評価手法がそのまま適用可能であることが示された。また、ナノディスクの特性は調製手法に依存して異なるため、膜タンパク質の再構成に関して最適な調製手法を用いる必要があることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の基盤材料となる脂質ナノディスクに関してその作成手法を確立し、膜タンパク質組み込みのめどがたったため。
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Strategy for Future Research Activity |
大きな研究計画の変更は無く、翌年度は膜タンパク質の組み込み及び構造・機能の評価について行う。また、ナノディスク形成分子のさらなる最適化についても引き続き検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は、有機合成に必要な試薬類が当初想定したよりも少なく目標を達成したため、余剰金が発生した。 翌年以降は、膜タンパク質の発現およびその評価に必要な装置・器具・試薬類を重点的に整備する。
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Research Products
(6 results)