2014 Fiscal Year Annual Research Report
ビオチンライゲースを用いた新規インタラクトーム解析
Project/Area Number |
25650096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田村 謙太郎 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40378609)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シロイヌナズナ / ビオチンライゲース / BirA / インタラクトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質間相互作用ネットワークの解明は機能ゲノム科学分野の最重要分野の一つである.そこで,本研究課題の目的は「植物における,ビオチンライゲースを利用したハイスループットな新しいインタラクトーム解析の手法の確立」とした.BirAは近接するタンパク質をビオチン化する組換えタンパク質である.このBirAと植物核膜タンパク質との融合タンパク質を発現する形質転換植物を用いて,相互作用タンパク質の網羅的同定を目指す. 前年度までに,ウエスタンブロットによって検出されたビオチン化タンパク質の精製と同定を試みた.BirAとの融合タンパク質には核膜孔複合体因子および核膜構造タンパク質の2種類を用意した.まず最初に,より高発現ができた核膜構造タンパク質との融合タンパク質を発現する形質転換植物を用いた.培地にビオチンを加えることで,特異的なビオチン化タンパク質の蓄積が確認できた.そこで,これらビオチン化タンパク質を質量分析計で同定するために,これらタンパク質の精製をストレプトアビジンビーズによって試みた.精製後のタンパク質を電気泳動して解析したが,1)大量の内在性ビオチン化タンパク質(非特異的)および2)特異的なビオチン化タンパク質の量が非常に少ないことにより,質量分析を行うための充分量のタンパク質を得ることが出来なかった.今後の改善点としては,内在性ビオチン量が少ない組織や培養細胞の探索や選択,植物体へのビオチンの効率的な取り込み法を検討する必要があると考えられた.
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Research Products
(10 results)