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2014 Fiscal Year Annual Research Report

生命の初期進化におけるアミノ酸獲得仮説の実験的検証

Research Project

Project/Area Number 25650127
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

市橋 伯一  大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (20448096)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywordsアミノ酸 / RNA / 進化 / コドン
Outline of Annual Research Achievements

現存するタンパク質は一部の例外を除き20種類以上のアミノ酸から構成されているが、原始生命のタンパク質はもっと少ない数だったと考えられている。本研究ではタンパク質を構成する20種類のアミノ酸を減らせるかを検証するために、独自に開発したRNA自己複製システムを用いて、20未満のアミノ酸からなる酵素が進化するかを検証した。25年度までに、実験室内進化を繰り返すことによりRNA複製酵素タンパク質中の11個のメチオニンを3個まで減らすことができた。26年度も引き続き実験室内進化を繰り返したが、残りの3つのメチオニンは無くならなかった。原因として、それまで行っていたランダム変異導入では、これらのメチオニンには変異が入っていない可能性があった。そこで次に、ランダム変異ではなく、残り3つのメチオニンコドンを狙ってメチオニン以外の19種類のアミノ酸に変えたものを用意し、そのなかから複製するものを選択するという方法を試みたが、やはり十分な複製酵素活性のあるタンパク質は得られなかった。以上の結果は、RNA複製酵素ではこれら11個中3個のメチオニンは活性に必須であり、無くすことはできないことを示している。したがって本研究では、20種類以下のアミノ酸で機能する複製酵素の存在を示す証拠は得られなかった。できなかった原因として、現在の複製酵素はメチオニン存在環境で最適化されてしまっているために、変異の段階的な導入ではメチオニンを無くせなくなっているのかもしれない。すなわち局所的な最適値に落ち込んでしまっている可能性がある。将来的にこれを乗り越えてさらにメチオニンを減らすためには、近縁種の複製酵素遺伝子などと配列をシャッフルするなど、大規模な遺伝子構造の改変を行った上での進化実験が有効だろう。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Adaptive Evolution of an Artificial RNA Genome to a Reduced Ribosome Environment.2015

    • Author(s)
      Mizuuchi, R., Ichihashi, N., Usui, K., Kazuta, Y., and Yomo, T
    • Journal Title

      ACS Synthetic biology

      Volume: 4 Pages: 292-298

    • DOI

      10.1021/sb5000884

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2016-06-01  

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