2014 Fiscal Year Annual Research Report
微振動および刷毛刺激による副交感神経賦活が生体に及ぼす影響
Project/Area Number |
25650161
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Research Institution | Kobe International University |
Principal Investigator |
中井 久純 神戸国際大学, リハビリテーション学部, 准教授 (40172259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 和俊 流通科学大学, サービス産業学部, 准教授 (30552210)
渡辺 一志 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 教授 (50167160)
清水 ミシェル・アイズマン 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (60280195)
高田 洋吾 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70295682)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 微振動刺激 / 自律神経活動 / 副交感神経活動 / 呼吸位相 / 皮膚感覚受容器 / 遠心性出力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、呼吸位相における自律神経の変化に着目し、副交感神経の亢進する呼気時に皮膚刺激を加えるため、微振動発生装置および刷毛刺激装置を開発した。振動刺激は、健常な成人男子6名を対象に、手中指を刺激部位として、振動周波数200Hzとし、胸郭運動を目視し、自然呼吸15回の呼息時に刺激した。刺激前後の生体応答について検討した。測定パラメータは、心電図、瞬時心拍数、皮膚血流量を測定した。心電図のパワースペクトル解析により、自律神経系の変化を検討した。また、刺激の前後で機能的柔軟性として指床間距離を測定した。刷毛刺激は、健常な成人男子7名を対象とし、同様のプロトコルを用いて、電動歯ブラシの軸に毛筆の毛先部分を取り付けた刷毛刺激(50~70回転/秒)について検討した。 自然呼吸の呼息相に同期させた微振動においては、測定項目に有意な差異は認められなかった。一方、刷毛刺激によって、心拍数の有意な低下とLF(副交感神経)の有意な増加および機能的柔軟性の有意な向上が認められた。呼気時に同期した刷毛刺激によって生体の副交感神経活動を亢進することが示唆された。 また、脊髄の興奮性を検討するために、α運動ニューロンの興奮性を示すF波について、電気刺激法により振動刺激の周波数による影響について検討した。健常な成人男子8名を対象とし、安静2分および振動刺激時間2分として、呼気時に電気刺激(刺激頻度1Hz, 刺激部位:正中神経)を行い、各測定期間における最大M波およびF波を測定した。振動刺激の周波数は、50Hz, 100Hz, 200Hz, 300Hzとし、ランダムに実施した。 振動刺激中のM波およびF波において、脊髄の興奮性に差異は認められず、振動周波数の差異も認められなかった。
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