2014 Fiscal Year Research-status Report
作物への連続的土壌乾燥インパクト評価のためのプロフィ-ル灌漑システムの開発
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25660018
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小葉田 亨 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (60186723)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乾燥 / 灌漑 / 根の深さ / 乾燥抵抗性 / イネ / コムギ |
Outline of Annual Research Achievements |
片面を透明なアクリル板を張った箱(長さ2.7m,高さ0.9m,厚さ0.1m)に,真砂土を充填し,給水コントローラーをつないだ給水装置設置し土壌水分の最適な分布に適したノズル配置と給水口の構造を明らかにした.根箱にコムギ(農林61号)栽培し,生育中期より本装置によりタイマ-により定期的に灌漑して土壌水分制御を行った.土壌水分が段階的かつ連続的に制御出来,土壌水分減少につれてポロメ-タ-で測定したコムギの気孔伝導度が小さくなった.この時全乾物重及び子実重は表層からやや深い灌漑をした部分で最大となった. 同装置を鳥取県農業試験場の砂丘地実験圃場(弓ヶ浜)のビニールハウス内に設置し,浅根性の水稲(日本晴)と深根性の陸稲(ハタキヌモチ)を栽培し生育中期から深さ別の灌漑をした.深さ別土壌水分をTDRで測定したところ表層60cmまでは深層ほど湿潤となった.気孔伝導度はいずれの場合も日本晴よりハタキヌモチの方が高く,全乾物重及び千粒重はハタキヌモチが高くなった.ハタキヌモチは日本晴よりも根が深いため深い土壌水分分布の下でも乾燥の影響を受けにくかった. 以上から本装置により表層から深層に連続的に土壌水分乾燥が増加するより自然に近い土壌水分状態を再現できる可能性が示された.ただし,全層で潅水した部分では生育が劣り土壌養分の流亡や過湿の影響が考えられ,適切な潅水量設定の必要が示唆された.さらに圃場試験を行い制御安定性を明らかにする必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
灌漑方法を当初の塩ビパイプから潅水チュ-ブに変えたことで設置や移動、制御が容易となり性能試験を圃場条件に近い状態で行うことができた。そのため、当初の計画以上の成果があったとみなした。
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Strategy for Future Research Activity |
半乾燥地において根系の異なるコムギを栽培し本装置によって土壌水分制御が出来るかそれにより気孔伝導度や成長料などの植物反応が連続的に変化するのかを実証試験する.当初はトルコ共和国において実験予定であったものの、社会情勢からオ-ストラリアに変更し、実験するための準備に入っている。
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Causes of Carryover |
当初、年度末にトルコ共和国チュクロバ大学においてコムギの実験打ち合わせ旅費を計画していたものの国際情勢を鑑みて実験場所を変更した。南半球における実験を計画したため栽培期間が年度中間に移動したため旅費と謝金が次年度発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
オ-ストラリアへの旅費および実験補助のための謝金、消耗品である。
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Research Products
(2 results)