2014 Fiscal Year Annual Research Report
ブルーベリーの二季成りおよび四季成りに関わる遺伝子発現と生物学的意義の解明
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25660021
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
荻原 勲 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80204113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 哲也 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (20422511)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ブルーべリー / 開花生理 / 連続開花 / 二季成り / 四季成り / 環境制御 / 遺伝子 / 日長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はブルーべリーを特定な日長および温度条件下で栽培するとできる四季成りの開花制御条件をより詳細に明らかにしたうえで,cDNA塩基配列の網羅的解読と発現解析を行い,四季成りになる機構を遺伝子レベルで解析し,生物学的意義を考察することである. これまで,四季成り個体の作成と花芽の形態観察を行い,四季成りは短日条件下の高温もしくは低温で誘導され,開花後に低温に維持することよって連続性が維持されることが明らかとなった.また,一度連続開花を誘導した樹では,日長が長くなる夏季に寒冷紗を被覆して遮光し低温を保つことによって,その後も連続的に花芽形成が誘導された. さらに,次世代シーケンサーを用いた比較トンスクリプトーム解析によるブルーべリーの四季成り性遺伝子候補の選抜のために,次世代シーケンサー(イオンプロトン)の稼働試験をして,ブルーベリーの花成に関与する遺伝子群を洗い出すことに成功した.特に,シロイヌナズナで報告されているように複数の花成経路が存在することが示唆された.また,収穫後のブルーベリーの葉における網羅的発現解析ではジベレリンやスクロース関連の遺伝子が花成に関与することが示唆されたが,既に花芽を形成している樹に着生した葉では日長の感知に関わる遺伝子群の発現増加が認められ,これらが連続開花に関与していることが示唆された. 今後は,四季成りではどのような遺伝子がどのような経路で関与するのかを対応分析やGO解析を用いて明らかにする予定である.
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Research Products
(5 results)