2015 Fiscal Year Annual Research Report
シロアリ共生原生生物が持つユニークなヘミセルロース分解関連酵素群の性質の解明
Project/Area Number |
25660052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
有岡 学 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (20242159)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オオシロアリ / 腸内共生原生生物 / セロビオヒドロラーゼ / 麹菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
オオシロアリHodotermopsis sjostedtiの腸内に共生するEucomonympha属原生生物から単離されたcDNAがコードするセロビオヒドロラーゼ(EuCBH) は、分子系統解析によりGHファミリー7に属するCBHと近縁であると予想された。さらに、そのアミノ酸配列中にGHファミリー7のCBHが持つ触媒残基が保存されていたことから、EuCBHはCBH活性を持つと予想された。A. oryzaeを用いた生産のため、EuCBHをα-アミラーゼAmyBとの融合タンパク質として発現させるプラスミドを作製した。発現後に両者が分離できるように、AmyBとEuCBHの間にKex2様プロテアーゼ切断配列およびグリシン3残基を挿入し、さらに検出・精製のためEuCBHのC末端側にHA-His6タグを付加した。この発現プラスミドを用いてA. oryzae株の形質転換を行ったのち、得られた株を培養し、菌体および培地画分のタンパク質について抗HA抗体を用いたウエスタン解析を行った。その結果、菌体画分においてはAmyBとEuCBHの融合タンパク質の発現が確認され、Kex2様プロテアーゼによる切断を受けていないと考えられた。一方、培地画分については濃縮およびNi-NTAカラムによる精製を行ったのち、同様にウエスタン解析を行ったところ、目的タンパク質のサイズと考えられるバンドが検出された。以上の結果から、EuCBHの生産に成功したと考えられた。
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