2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25660059
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
川向 誠 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (70186138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 安浩 島根大学, 生物資源科学部, 助教 (70596832)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分裂酵母 / 細胞溶解 / S. pombe / ウラシル |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、分裂酵母Schizosaccharomyces pombeのura4遺伝子破壊株をポリペプトン含有培地であるYPD培地において培養することで劇的な細胞溶解が起こることを見出している(Yuzy Matsuo, et al, PLoS ONE 2013)。その詳細な仕組みの解明を目的として、本研究を行なった。この細胞溶解現象をカルコフラワーを用いて観察すると細胞壁の一部が弾け、その箇所より細胞の中身が流出していた。細胞溶解はura4遺伝子破壊株においてのみ観察され、同経路にある他の酵素(Ura1, Ura2, Ura3, Ura5)の変異体では観察されない。Ura4タンパク質はde novo UMP合成経路の下流に位置するOMPをUMPに変換する酵素である。それゆえに、ura4遺伝子破壊株は細胞外より取り込んだウラシルよりUMPを合成する為ウラシル要求性を示す。また、ura4遺伝子と他のura遺伝子の二重遺伝子破壊株を作製した場合細胞溶解が抑圧されることを明らかにしている。このことより、Ura4の反応の前駆体であるOMPの蓄積が細胞溶解を誘導するのではないかと考えている。実際にLC-MS/MSを用いて細胞内OMPを測定するとYPD培地で培養したura4遺伝子破壊株特異的にOMPが蓄積していることを明らかにした。OMPの蓄積はYES培地で培養した場合や野生株、他のura遺伝子を破壊した株では見られないことからOMPの蓄積が細胞溶解を誘導することを強く示唆する結果となった。細胞溶解を抑圧する他のサプレッサー変異体をライブラリーより探したところ、pub1欠損株が強い抑圧効果を示した。Pub1はユビキチンリガーゼとして、ターゲットのユビキチン化を誘導すると考えられる。そこでウラシルの取り込みに関与するFur4の挙動を調べたところ、細胞内局在が変化することを見いだした。
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Research Products
(2 results)