2013 Fiscal Year Research-status Report
分子間力プローブ顕微鏡技術を用いた細胞壁ミクロフィブリル傾角測定システムの開発
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25660132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 敬一 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90178723)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 木材細胞壁 / セルロースミクロフィブリル / 分子間力プローブ顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、ミクロフィブリル傾角の測定等、細胞壁の物性評価等への分子間力プローブ顕微鏡の利用の可能性を検討するために、25年度は、まず、ヒノキのミクロトーム切片を分子間力プローブ顕微鏡で観察した。飽水状態にしたヒノキ材の板目面をスライディング・ミクロトームで切削し、切片を分子間力プローブ顕微鏡(生体分子計測研究所製、SXM)で観察した。また、観察時に既存の実体顕微鏡を用いてプローブの走査領域を確認する方法も検討した。ヒノキ仮道管の細胞内腔の分子間力プローブ顕微鏡画像には、突起状の構造が見られた。同一切片でも観察位置の違いにより、形状や大きさの異なる突起状の構造が見られた。今後、突起状構造物の同定とそれらの頻度などの形状がミクロフィブリルとどのような関係があるかを明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究の目的は、1)被測定面の処理方法の検討、2)プローブ操作方法の検討、3)画像処理によるミクロフィブリル傾角の測定方法の検討、である。1)および2)については放水処理木材(ヒノキ)のスライディングミクロトーン切削面である程度有効な画像が得られることが確認できた。3)については突起状構造の画像処理により、ミクロフィブリル構造が評価できる可能性があり、次年度でのより多くの画像の取得により評価を行うための道筋が見えた。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度は、引き続き、1)被測定面の処理方法の検討、2)プローブ操作方法の検討、3)画像処理によるミクロフィブリル傾角の測定方法の検討、を行い、4)ミクロフィブリル傾角測定の評価を行い、測定システムとしての確立を行う。5)異常の研究をまとめ報告書を作成する。
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Research Products
(1 results)