2013 Fiscal Year Research-status Report
海綿メタボロミクスを基盤とした希少海綿動物および微量天然物の有効利用
Project/Area Number |
25660163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高田 健太郎 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (90455353)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海洋天然物 / 生物活性物質 / メタボロミクス / 共生微生物 |
Research Abstract |
海綿動物に含まれる二次代謝産物は、体内に共生する微生物が生産すると考えられており、複数の海洋天然物において証明がされている。本研究では、物質生産を伴う有用な共生微生物の組成を解析するとともに、メタボロミクス解析を通して、未利用の海洋天然物を迅速に検出することを企図した。これまでに研究室が保有する1500の海綿抽出物をLC-MS分析を完了し、そのデータをクラスター解析にて分析をおこなった。その結果、主要な海洋天然物や、研究室で過去に単離された活性物質は、特定の海綿の主要成分である場合が多く、我々は限定された生物資源しか利用できていないことが明らかになった。さらに、同産地で同種の海綿でも、コロニーに依存して含まれる化合物が異なることも分かった。そこで、比較的類似度の低い希少なカイメンを選抜し活性試験をおこなったところ、有望な細胞毒性を示すサンプルを検出したため、現在、その活性物質の単離と構造解析を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
メタボロミクスおよびクラスター解析を既に完了し、さらに2種のカイメンより新規の活性物質の単離に成功しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたデータ解析の結果を基に、未利用の希少海綿動物より有望な生物活性物質の探索を続ける。また、海綿動物と共生微生物の宿主-ゲストの関係を明らかにするため、宿主の種と地域性、および、共生微生物の構成を明らかにする研究を開始する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度は本研究課題に対応するサンプリングに行くことができず、研究室のライブラリを使用して研究をおこなった。次年度はさらに研究に必要な試料を採集しに行く予定である。 研究課題に必要な実験試薬および分析用カラムを中心に研究費を使用し、また試料採集の際の旅費に使用する。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] An environmental bacterial taxonwith a large and distinct metabolic repertoire.2014
Author(s)
27. M. C. Wilson, T. Mori, C. Rückert, A. R. Uria, M. J. Helf, K. Takada, C. Gernert, U. Steffens, N. Heycke, S. Schmitt, C. Rinke, E. J. N. Helfrich, A. O. Brachmann, C. Gurgui, T. Wakimoto, M. Kracht, M. Crüsemann, U. Hentschel, I. Abe, S. Matsunaga, J. Kalinowski, H. Takeyama, J. Piel
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Journal Title
Nature
Volume: 506
Pages: 58-62
DOI
Peer Reviewed
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