2013 Fiscal Year Research-status Report
GNHと農村発展 - ブータン国における農村計画共同研究 -
Project/Area Number |
25660189
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tottori University of Environmental Studies |
Principal Investigator |
小林 愼太郎 鳥取環境大学, 環境学部, 教授 (20026602)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ブータン / 農村開発 / 農村計画 / GNH |
Research Abstract |
平成25年4月~8月期は、ブータンのGNH委員会、ブータン研究センター、農林省等のWebサイトに豊富に掲載されている同国の農村開発・農村計画に関する資料を収集・整理し、ブータンの近代化以降の農村開発政策の流れを調査・整理した。 ついで、平成25年9月に約10日間の日程でブータン国を訪れ、王立ブータン大学自然資源学部農村開発学センターおよび農林省農業局・森林局・畜産局・再生自然資源研究評議会等を訪問し、農村開発・農村計画の研究者、実務者と面談して2013年度から実施される同国の第11次五カ年計画の方針・方策が、国、県、郡を経て末端の村々の開発政策や実施計画にどのように盛り込まれ推進されているかについて詳細に聞き取り調査を行うことができた。さらに、王立ブータン大学及び農林省との今後の共同研究についても全面的に協力いただくことについて確約を得ることができた。 平成25年10月~平成26年3月には、9月の調査時に収集した資料の整理、分析を行い、平成26年度に行われる農村計画学会春期大会での学術研究発表原稿を作成し、今年度の研究成果のまとめとした。 その間、年度末の3月に約10日間の日程でブータンを再訪問し、首都ティンプーから離れた東ブータンの奥地の村々を訪れ、郡レベルの農業・農村開発担当者と面談し、ブータンの末端の行政組織において具体的にどのような活動を通じてGNHを基調とする国の農業・農村開発の施策を地方の末端の村々まで展開しているかについて詳細な調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1回目のブータン訪問は、観光ビザを使用しての入国となり、$250/日の旅行費用が必要となったが、訪問先の王立ブータン大学および農林省の担当者の全面的協力が得られたため、第2回目のブータン訪問時には公用ビザを発給してもらうことができた。そのため、第2回目の調査時の旅行費用は半額程度に軽減でき、余裕をもって十分な調査を行うことができ、初期の目的を達成することができた。 また、2回のブータン訪問を通じて、ブータン側の農村開発・農村計画の研究者及び実務者との良好な協働体制を構築することができた。これは、今後わが国の農村開発・農村計画研究者が同国において研究活動を進める上で大いにプラスとなるものである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度農村計画学会春期大会学術研究発表会において、平成25年度の研究成果を発表する。その際、ブータン人研究者を日本に招へいし、今後ブータンの農村開発・農村計画の研究を進めたい同学会所属の若手研究者と交流し、今後の共同研究の道筋を築いていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品の購入に際し、ネット通販を通じてできるだけ廉価なものを購入したこと等により、僅かではあるが次年度使用額として1,419円が生じた。しかし、全般的には、平成25年度はほぼ予算通りに研究を実施することができた。 次年度使用額は1,419円と僅かではあるが、平成26年度研究計画に沿って有効に使用したい。
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