2014 Fiscal Year Annual Research Report
植物工場における食中毒関連細菌計数用デバイスに関する研究
Project/Area Number |
25660203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳥居 徹 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (60172227)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PCR / ハイドロゲル / rapid prototyping / hydrogel molding method / ディスペンサーロボット / DNA / 増幅効率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、微小流路内でPolymerase chain reaction (PCR)を行うデバイス開発の研究である。 PCRは酵素を含む溶液の温度を上下することでDNAを特異的に増幅する技術であり,微小流路内において反応を行うことで,高速化や並列化を図ることが可能である.しかし,微小流路作製は,高い熟練度が求められるフォトリソグラフィーを用いたものが多いため、その作製の難しさが、微小流路の応用を推進させる上で障害の一つとなっている.一方、先行研究において,ハイドロゲルを鋳型として用いた微小流路のrapid prototyping手法であるhydrogel molding method(HGM法)が実現され、熟練度を必要としない手作業による微小流路のrapid prototypingが可能になった。しかし、HGM法を手作業のみで実施する場合、PCRに利用できるような複雑な流路構造を作製するには、技術的限界があった。本研究では,複雑な微小流路を簡単に再現性良く作製するため、ディスペンサーロボットを用いてゲル鋳型を描画し、その鋳型から微小流路を作製した。また、作製した微小流路内においてcontinuous-flow PCR(CF-PCR)を実現するため,作製した微小流路を用いてCF-PCRの実施と評価を行った.微小流路の作製では、ゲル鋳型の作製条件(ゲルの加熱・冷却温度、ゲルの射出圧力、ディスペンサーロボットの移動速度、ディスペンサーの射出位置)に対する,ゲル鋳型の描画結果を明らかにした. CF-PCR実験では、作製した微小流路内でCF-PCRを行うために必要となる最適な実験条件(試薬流量、ポリメラーゼ濃度、増幅サイクル数)を明らかにした.今回の成果は,装置の設計から試作および実験まで,簡便な手法によりCF-PCRデバイスを実現した.
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Research Products
(1 results)