2013 Fiscal Year Research-status Report
フラビウイルス脳炎重症化機序のin vivo分子イメージング解析
Project/Area Number |
25660229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
早坂 大輔 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10346926)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 日本脳炎ウイルス / 分子イメージング / マウス |
Research Abstract |
本研究では、フラビウイルス脳炎の新しい病態解析法の確立を目指して、非侵襲的に生体内の代謝機能を測定できる分子イメージングによる解析を行った。また、PET診断用薬剤に用いる放射性核種である68Gaはサイクロトロンを必要とせずジェネレータシステムにより簡便に製造できるため、その利用価値は極めて高い。そこで、日本脳炎ウイルス感染マウスにおける68-Ga-Citrateの集積と日本脳炎病態との関連をPETイメージングにより調べた。 日本脳炎ウイルスJaTH160株10000PFUをddYマウス(雄、5週齢)に皮下接種し、体重、症状、生死を3週間観察した。感染後、マウス1匹あたり3-4MBqの 68Ga-Citrateを静脈内投与し、3-4時間後にイソフルラン吸入麻酔下でFX3000プレクリニカルイメージングシステム(SII)にて頭部~胸部のPET撮像を行った。 その結果、JaTH160感染マウスでは死に至る個体、発症(体重減少)後回復した個体がみられた。13匹のマウスを用い、生存したのは6匹、死に至ったのは7匹であったが、重症個体では薬剤投与直後に死んだ個体がいたため、致死に関しては68Ga-Citrate投与の影響する個体も考えられた。JaTH160感染および非感染マウスともに、68Ga-Citrateの脳内への顕著な集積は確認されなかった。一方、脊髄では体重減少が大きく発症が確認されたJaTH160感染マウスの68Ga-Citrate集積が非感染マウスの集積にくらべて高い傾向にあった。しかしながら、体重減少が小さく明確な発症が確認されなかった個体では、脊髄への68Ga-Citrate集積は非感染マウスと同程度であった。また、JaTH160感染および非感染マウスともに68Ga-Citrateの肩関節への生理的な集積が観察された。本研究で、68Ga-Citrateが日本脳炎ウイルス感染マウスにおける病態解析に有効であることが示唆されたが、投与量や観察のタイミングをさらに検討する必要ある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
蛍光蛋白による光イメージングによる解析も行う予定であったが、所属機関における感染動物実験施設の改修があったため、また、遺伝子組換えウイルスの作製が予定通りにうまくできなかったために、予定通りに進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、今年度の結果を踏まえPETイメージングに用いる薬剤、投与量、マウス、ウイルス株をかえて解析を行う予定である。また、123-Iや99-mTc標識薬剤を用いたSPECTによるイメージングを行う予定である。 また、蛍光蛋白遺伝子組換え日本脳炎ウイルスを作製し、日本脳炎ウイルス感染マウスを用いた光イメージングを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
蛍光蛋白による光イメージングによる解析も行う予定であったが、所属機関における感染動物実験施設の改修、また、蛍光蛋白遺伝子組換えウイルスの作製が予定通りにうまくできなかったため。 次年度は、蛍光蛋白遺伝子組換え日本脳炎ウイルスを作製し、日本脳炎ウイルス感染マウスを用いた光イメージングを検討する。また、PETイメージングに用いる薬剤、投与量、マウス、ウイルス株をかえた解析、123-Iや99-mTc標識薬剤を用いたSPECTによるイメージングを行う予定である。
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