2013 Fiscal Year Research-status Report
小規模施設でも遺伝子組換えヤギを作出できる精巣媒介性核移植法の開発
Project/Area Number |
25660239
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
高須 正規 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (00503327)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | ヤギ / 遺伝子改変 / 精巣 |
Research Abstract |
小規模施設でも遺伝子改変ヤギの作成が可能な精巣媒介性核移植法の開発のために,平成25年度は精巣へベクターを注入した後の精巣組織状態の検索ならびにこれまでの通常プラスミドベクターを用いた精巣媒介性核移植法による交配実験を行った. 性成熟を過ぎたヤギに対して,通常のGFPプラスミドベクターの注入したところ,精巣組織での組換えは確認できなかった.この結果,やはり性成熟を迎えたヤギでは精巣の構造が確立されているため,精巣幹細胞へベクターを届けることは難しいことが確認できた.また,組織学的に見えれば,精巣への遺伝子導入が組織に与える影響はほとんどないと考えられた. また,雄ヤギにベクター注入した後に3頭の雌ヤギと交配させた結果,2頭で流産してしまったため,1頭のみ産子が得られた.得られた雄産子ではGFP遺伝子の組換えは認められなかった. 上記に加えて,平成26年度で行う精巣へのベクター注入のために,ウイルスの構築ならびにベクターの改良を開始した.ヤギの精巣が簡単に得られなかったため,替わりにブタの精巣を使い,精巣へのウイルス感染条件ならびにPiggyBacトランスポゾンを用意した.遺伝子導入した細胞を酵素処理し,精巣細胞への遺伝子導入効率を確認した.その結果,ウイルス感染では,低タイターであっても,酵素処理した精巣細胞への感染が認められた.現在,これが精巣の幹細胞なのかどうかを確認するために,精巣幹細胞特異的マーカーでの確認を進めている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標である「現法の確認ならびにその結果を見た改善」はおおよそ達成できた.やはり,精巣媒介性核移植法を確立するためには,適切なベクターならびに動物への注入法の選択が重要であることが明らかになった.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度後半から26年度前半にかけて,ベクターの構築を進めたい.また,精巣へのトランスフェクション方法として単に注入するだけでなく,in vivoエレクトロポレーションを検討し,より効率の高い精巣幹細胞への遺伝子導入を進めたい.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ベクターの構築ならびにH26に個体を用いた実験を行うための予算が必要であったため. ベクタープラスミドの購入ならびにヤギの購入に用いる.
|