• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

乳房炎の新バイオマーカーとしてのmicroRNAの研究

Research Project

Project/Area Number 25660243
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

三浦 直樹  鹿児島大学, 獣医学部, 准教授 (80508036)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安藤 貴朗  鹿児島大学, 獣医学部, 准教授 (40406898)
北原 豪  宮崎大学, 農学部, 助教 (90523415)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywordsウシ / 乳房炎 / microRNA / 炎症 / 感染
Research Abstract

本研究の基礎となる乳汁中の安定した発現を示すmicroRNA(miR)の探索に成功した。従来の報告で正常な乳汁中ではmiR-26bが安定した発現をすることが知られているが、乳房炎乳汁中ではmiR-26bの発現は一定ではなかった。一方でmiR-92aの発現は全てのサンプルで発現が安定していることが分かった。この結果は乳汁中でのmicroRNAの発現の差を観察する際の校正基準としてmiR-92aを使うことが適していることを示すもので今後の研究に必須の基礎データである。
現在までに9種類のmicroRNAに関して乳房炎と非乳房炎ウシの乳汁中での発現の差を観察した。2種類は乳房炎に依存した変化は示さず、乳房炎と非乳房炎ウシの乳汁での発現に差は見られなかった。一方で2種類のmicroRNAで乳房炎の乳汁中で発現が低下しており、5種類のmicroRNAで乳房炎の乳汁中で発現が上昇していた。これら乳房炎の乳汁で変化するmicroRNAの報告は例がなく、新規の発見となる。
今回の研究では乳房炎発症ウシと非発症ウシの乳汁の比較で差が見られたのだが、さらに興味深いことmicroRNAの変動が観察された。ウシの乳房は通常4つ有り、乳房炎が発症する際にはそのうちの1乳房が検査で陽性となる。今回乳房炎ウシの乳汁で発現上昇が見られたmicroRNAで3つは乳房炎牛の乳汁であれば検査で陽性となっていない乳房の乳汁でも上昇したが、2つは乳房炎乳汁検査陽性の場合にのみ上昇していた。これらの結果はmicroRNAが乳房炎の局所の病態と全身性の病態と異なる側面を同時に有しており、それらが反映された結果であるかも知れない。これらの結果は全て第156回日本獣医学会で口頭発表を行い、現在論文準備中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の当初の目的である、乳汁中でのmicroRNAの発現の確認と校正基準となるmicroRNAの選別ができている。複数のmicroRNAで乳房炎に依存した変化を観察している。一方で網羅的な探索による新規ターゲットmicroRNAに関する実験はサンプルの準備に時間がかかり今後の課題となった。

Strategy for Future Research Activity

研究は当初の計画に準じて継続する予定である。本年度は新規microRNAの網羅的解析を早期に行い、選別された新しいターゲットmicroRNAの解析を行なう。新しいターゲットの解析法は既に確立したリアルタイムPCRで行なう。一方で当初計画した網羅的解析法に関してはアレイによる解析を次世代シーケンサによる解析に変更する可能性がある。これは乳汁中の発現microRNAの種類が他の臓器より少ない可能性があること、microRNAの配列の多くがウシでは未だ決定していないこと、次世代シーケンサによる解析費用がより安価になったことから変更を検討している。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度はサンプルの準備状況が十分でなかったのでアレイによる網羅的解析が行なえなかった。網羅的解析は高額であるので十分に結果の期待できるサンプルを選別する必要がありより慎重にサンプルの決定を行なっている。
本年度は網羅的解析を行なうので、昨年度の繰越金はそれに使用する。さらに、新規のターゲットのmicroRNAが同定され、その確認の実験に残りの費用を使用する。既に論文投稿準備が一報あり、さらに網羅的解析の発表と投稿に研究費を使用する計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 乳房炎の診断マーカーとしてのmicroRNAの発現解析の可能性2013

    • Author(s)
      三浦直樹、前村 忠、鎌田 立、村田 望、北原豪、桃井康行
    • Organizer
      第156回日本獣医学会
    • Place of Presentation
      岐阜大学
    • Year and Date
      20130920-20130922

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi