2013 Fiscal Year Research-status Report
ミュータジェネシス受容体システムDREADDsを用いた精神障害の遺伝子療法の確立
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25660258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マウス / ウィルスベクター / Dreadds / 不安行動 / 扁桃体 / 前頭葉 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
ウィルスベクターの作成と反応性の解析: 平成25年度は、逆行性ウィルスベクターとしてアデノ随伴ウイルス8型、アデノ随伴ウイルス9型、ならびにレンチウィルスの改変型であるHiretウィルスベクターの逆行性能力を調査した。Hiretウィルスベクターは、レンチウイルスベクターの表面の糖タンパクを水泡性口内炎ウイルス糖タンパク質と狂犬病ウイルス糖タンパク質の一部から構成される新しい融合糖タンパク質に改変したもので、福島県立医科大学の小林教授との共同研究である。いずれもが逆行性を示し、起始核での2重感染に成功した。起始核でのウィルスベクターにはアデノ随伴ウイルス9型を用いた。 2重感染動物における不安行動の改善: 前頭葉-扁桃体回路の2重感染マウスを作出し、不安行動を評価した。ベクターによってDreadds-Gqを発現したマウスに外因性のCNOを投与したところ、6例中4例で不安行動の改善を見出した。現在、感染の確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ウィルスベクターの作成、テストを終了し、適正の高い組み合わせを同定した。さらに目的とするDreadds-Gqの膜受容体の発現も確認できた。実際に行動実験を実施している。またエピジェネティクスの解析もターゲットが絞り込まれた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、行動実験中であり、例数を追加して、ウィルスベクターによるCNOの改善効果を明らかにする。また同じマウスを用いて、感染確立の測定を実施する。 エピジェネティクス解析に関しては、平成26年度は早期離乳による変化を同定し、ウィルスベクターによる活性化で改善するかを検討する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ウィルスベクターの活性の同定に時間を要し、行動実験ならびにエピジェネティクス解析が遅れたため 平成26年度は行動実験が主体となり、その後のエピジェネティクス解析も実施予定である。
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